メルセデスF1のチーム代表トト・ヴォルフは、2023年F1第8戦スペインGP予選でのルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルの“不運”な衝突事故は「馬鹿げているように見える」と認めた。2台のシルバーアローはQ2最後のフライングラップを開始する際にスタート-フィニッシュストレートで接触し、その結果、ハミルトンはフロントウィングエンドプレートを失ってしまった。
ラッセルはこの事故について謝罪し、Q3進出を逃すことになったが、ハミルトンは最終的に5番グリッドを確保した。「すべてはミスコミュニケーションが原因だ」とトト・ヴォルフはメディアに語った。「同じチームのドライバーは、予選の最終ラップで互いにぶつかり合うことを望んでいない」「とにかく不運な状況だった。ジョージがちょうどラップをスタートさせたところだったが、ルイスはそれが最後のチャンスだと考えて、ジョージがそのラップにいたことに気づいていなかった」「馬鹿げているように見える。だが、そうではなく、ただのミスコミュニケーションだった」ハミルトンのダメージによって、決勝でフロントローに入るチャンスが失われたかどうかについて、ヴォルフは「フロントウイングを失ったが、スペックとセッティングは同じだったので、何の違いもなかった」と主張した。両ドライバーはスチュワードに呼び出され、ラッセルは警告を受けたが、この状況は作戦の失敗によるものだったのかと尋ねられたヴォルフは「そんなことはあってはならない。チームメイトは決して衝突すべきではないし、たとえ他の車とであっても予選で衝突すしてはいけない」と答えた。「両車にペナルティを与える不運な状況は常にある。今回の場合、ジョージは知らなかったためペナルティを受けず、周回を重ね、ルイスはフロントウイングを交換しなければならなかった」「これはチームの努力であり、我々のコミュニケーションの中で、今後このようなことが起こらないように、事故の後に見直す必要がある」「劇的な状況ではなかった」