メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、メルセデスがフォーミュラEから撤退した理由として、テレビ視聴率と投資収益率の低さを挙げた。メルセデスは、フォーミュラEに3年間参戦し、そのうち2年間はニック・デ・フリースとストフェル・バンドーンがタイトルを獲得した。
だが、2022年シーズンの終わりにメルセデスはフォーミュラEから撤退し、代わりにチームをマクラーレンに売却した。メルセデスがフォーミュラEから撤退することを選んだ理由について質問されたトト・ヴォルフは、F1の非常に高い人気が他のチャンピオンシップを「矮小化」したと語った。「F1は非常に大きくなったので、他のすべてが小さくなっていると思う。30年以上DTMで成功してきたことは本当に幸せだった」とトト・ヴォルフはSwiatscigowに語った「しかし、ワークスチームが競争したいのであれば、4000万から5000万ユーロ(約55億円~70億円)が必要になるところまで来ており、そのための投資収益率は小さすぎた」フォーミュラEは、テレビ視聴者数が世界中で2億1,600万人に増加し、視聴者数が前年比で20%増加したと主張している。だが、比較すると、F1は2021年に全世界で4億4,500万人のテレビ視聴者を記録した。トト・ヴォルフは、フォーミュラEは他のチャンピオンシップに比べて観客数が少ないため、チームを運営し続けるために必要な投資は正当化されなかったと説明している。「フォーミュラEでも同じだ。観客が十分ではなかった。そこにDTMがあり、ここにフォーミュラEがあり、そして部屋全体でF1がある」「だから、他のことに気を散らして希薄化するのではなく、それを適切に行うことに集中し、リソースをF1に投入しようと決めた」