メルセデスF1のトト・ヴォルフは、大荒れの展開となったF1サウジアラビアGPの“反動”が、タイトル決定戦となるF1アブダビGPで“厄介な状況”を回避してくれることを願っていると語る。ルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンは、ジェッダ・コーニッシュ・サーキットで複数のインシデントを含めた劇的なレースの後、同ポイントでヤス・マリーナ・サーキットへと向かう。
ルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンは何度もホイール・トゥ・ホイールの戦いを見せたが、最も注目すべきは、フェルスタッペンがレースコントロールからの指示でハミルトンへリードを返上するために減速した動きだった。レース中にルイス・ハミルトンとの戦いでコース外でアドバンテージを得たことに対する5ペナルティを受けていたマックス・フェルスタッペンは、レース後にさらに10秒ペナルティを科された。マックス・フェルスタッペンは、3位のバルテリ・ボッタスに16秒の差をつけていたため、10秒ペナルティを受けても2位をキープできた。レース後、ルイス・ハミルトンは、マックス・フェルスタッペンがアフレッシブな動きが“限度を超えた”と感じていると語ったが、マックス・フェルスタッペンは「ただレースをしようとしているだけで、最近のF1はレースよりもペナルティを重要視している」と批判した。インシデントは、最終戦でルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンが再びクラッシュする可能性についての疑問を提起し、悪名高いセナ/プロストのタイトル争いの色合いを提供している。マックス・フェルスタッペンの10秒ペナルティが発表される前、メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、F1サウジアラビアGPのレースから「誰もが学び、アブダビでの最終戦に適応するのに十分な反動となることを望んでいる」と述べた。「スチュワードが一線を越えていると見なした場合、同様の運転はアブダビでも罰せられる可能性があり、それは誰にとっても厄介な状況になる可能性があると思う」とトト・ヴォルフは続けた。「チャンピオンシップが衝突の影響を受けた結果に値するとは思わない。その場合、私は自主規制システムを非常に信じている」先月、マックス・フェルスタッペンは、F1ブラジルGPでのルイス・ハミルトンに対する防衛について調査されず、メルセデスF1から再審請求も却下された。当時、トト・ヴォルフは、その決定が、公正なレースと防御を定義する際に水を濁すことになるだろうと警告していたが、F1サウジアラビアGPでも同様のインシデントがあったと感じている。「ブラジルで、私は、調査されていない場合、それが先例となり、チャンピオンシップにとって本当に酷い結果になるもしれないと話したと思う」とトト・ヴォルフは語った。「今日、より遅いスピードでブラジルで起こったようなインシデントを見た。アブダビではそのようなものだ望まない」「お互いをテイクオフさせるのではなく、より速いドライバーを乗せたより速いマシンがチャンピオンシップに勝つべきだ」