メルセデスF1のチーム代表トト・ヴォルフは、DAS(デュアル・アクシス・ステアリング)の重要性を否定。“ゲームチェンジャー(形勢を一変させるもの)”ではないと語った。メルセデスF1は、2月のプレシーズンテストでDASを導入し、先週末の開幕戦F1オーストリアGPの週末を通して使用した。金曜日にはレッドブルF1がDASの合法性について抗議したが、FIAはそれを棄却。システムがレギュレーションに違反していないことを明確化した。
DASは、2021年からは禁止となるが、トト・ヴォルフはDASはF1における他の画期的なイノベーションと比較してそれほど革新的なものではないと語る。「F1の人々は常に技術イノベーションに関心があるし、潜在的にゲームチェンジャーになるような特効薬のように表現していると思う」とトト・ヴォルフは語る。「私がそのようなものを最後に見たのはダブルディフューザーだった。だが、それ以降は、小さな改善の積み重ね、パフォーマンスパーツの追加が重要だった」「同様にDASは素晴らしいイノベーションだ。それはステアリングに新しい次元を追加するものであり、開発期間中にはいくつかのパフォーマンスを追加を期待するものだ」「しかし、今日、我々のこれがゲームを変えたとは言えない。詳細に触れたくはないがね」「素晴らしいイノベーションであり、その背後にあるアイデアは素晴らしいものだ。我々や別のチームが新しいアイデアを思いつくならば、私はその事実を気に入っている」トト・ヴォルフは、金曜日のフリー走行の後に行われたレッドブルF1の抗議のタイミングに満足していると語る。「このシステムは非常に革新的であり、十分な説明が求められるのはフェアなことだ」とトト・ヴォルフは語る。「日曜日の夜ではなく金曜日に抗議によって明確化を求めるたレッドブルはフェアプレーだったと言わなければならない」「F1が最初のレースに戻り、コース上で結果が出てから抗議すれば弊害をもたらしていた思う。誰が勝ったのかははっきりしなかっただろう」「決定のスポーツマンシップを好ましく思う。抗議することはまったく問題ないことだ。逆の場合もそうだったと思う」「FIAが、彼らの評決に非常に一貫性を保ったことに満足している」「当然ながら、我々は彼らとたくさんの会話をしてきた。彼らが一線を越えていると思う何かを実行したくはなかったし、この結果は、過去数か月間のFIAの変化と意見を反映している」