メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ヴォルフは、現時点ではセバスチャン・ベッテルとは交渉との交渉はないと語る。ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスは、二人とも今シーズン末で契約が満了。親会社であるダイムラーはまだ2020年以降のF1プロジェクトをコミットしておらず、メルセデスF1チームには様々な憶測がなされている。
さらにセバスチャン・ベッテルが2020年シーズン限りでフェラーリF1を離脱することを発表。報道によると、ダイムラーはドイツ人であるセバスチャン・ベッテルをメルセデスF1チームに加入させるために“懸命にプッシュしている”ともいわれている。フェラーリとマクラーレンは2021年のドライバーラインナップを確定されたが、メルセデスはまずは7月にシーズンが開幕することを待ち望んでいるようだ。「ちょっとした驚きだった。なぜならそれによってシーズン全体を通して頭痛の種を抱えることになるわけだからね」とトト・ヴォルフは ORF に述べ、今のところはルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスとの契約延長を優先しているとしていると語った。「我々は現在のドライバーに忠実であり、シーズンがまだ始まっていないときに交渉を開始したくはない」「その後初めて、既存の枠にとらわれずに他にどのようなオプションが利用可能かを評価していく」その一方で、メルセデスの契約ドライバーで現在ウィリアムズのF1ドライバーであるジョージ・ラッセルに他のいくつかのチームが獲得を狙っているともいわれており、トト・ヴォルフはラッセルの昇格も考慮していることを示唆している。「我々にとって問題はジョージ・ラッセルとどうしていくかだ。それはオプションだ」とトト・ヴォルフは語った。トト・ヴォルフは、セバスチャン・ベッテルのニュースが発表された後、ベッテルも選択肢のひとつであることを匂わせているが、それは単なる4回のF1ワールドチャンピオンであるベッテルへの称賛とダイムラーからのベッテル獲得のプレッシャーを和らげるためのリップサービスだと捉えられてもいる。「ベッテルのアイデアはドイツの観点からは素晴らしいだろう。だが、我々は自分たちの原則に忠実であり続けなければらない。忠誠心は重要であり、我々の価値観の1つだ」「私はベッテルを人として知っている。彼は非常に率直で、私と同じような価値観を表している。アスリートとして、彼は4回の世界チャンピオンであり、彼のパフォーマンスについて話し合う必要はない」だが、トト・ヴォルフ自身、2020年以降のメルセデスとの関係を考慮している。F1チームの代表としてでなく、メルセデスの株主としての役割をどうしていくかを検討している。「チームボスとして契約を延長するかどうかだけでなく、このより大きなパートナーシップで何をするかについても重要だ。そして、それが今我々が話し合っていることだ」とトト・ヴォルフはコメント。いずれにしろ、チャンピオンチームのシートは年末まで推測の的になっていくだろう。