多くのF1エンジニアは、メルセデスはレッドブル・ホンダと比較して0.3秒の優位性があると分析する。ドイツの専門誌Auto Motor und Sportは、F1バルセロナテストの各チームjのマシンのパフォーマンスを、ラップタイム、GPSデータ、使用したタイヤの種類、燃料負荷、エンジンモードの推定値を複数のエンジニアとともに分析。
F1バルセロナテストでは、メルセデスのバルテリ・ボッタスがC5タイヤで1分15秒732をマーク。2番手にはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンがC4タイヤで1分16秒269で続いた。ピレリのF1責任者マリオ・イゾラはC5とC4のパフォーマンスギャップは約0.45秒と見積もっており、同じタイヤではそこまでタイムは開いていないと考えられた。Auto Motor und Sportは、メルセデスが現時点でのトップであり、レッドブル・ホンダは0.3秒の遅れがあると分析。3番手はフェラーリであり、0.5~0.6秒の遅れをとっているとしている。フェラーリのF1ドライバーであるセバスチャン・ベッテルは、メルセデスについて「彼らは簡単に速いラップをしている」と語っている。フェラーリのF1チーム代表を務めるマッティア・ビノットは、チームが実力を隠しているとの見方を否定している。「皆さんが目にしたものが我々のポテンシャルだ」とマッティア・ビノットは語る。記事によると、フェラーリの次には、レーシング・ポイント、マクラーレン、ルノー、アルファタウリ、ハース、アルファタウリ・ホンダが続き、引き続き、ウィリアムズは最下位となるが、そのタイム差はわずか0.1秒となっている。しかし、レーシング・ポイントF1チームのテクニカルディレクターを務めるアンディ・グリーンは、レッドブルの姉妹チームであるアルファタウリ・ホンダはタイムシートよりも速いと主張して、その勢力図に疑問を呈する。「古いレッドブルのコピーなので、そう期待できるだろう」とアンディ・グリーンはコメント。レーシング・ポイントは自身の2020年マシンRP20が“ピンク・メルセデス”だと非難されている。マクラーレンのF1ドライバーであるカルロス・サインツはその分析に同意する。「現時点で僕はレーシング・ポイントとアルファタウリを最も強く評価している」とカルロス・サインツはミッドフィルドのトップ争いについて言及する。「レーシング・ポイントのラップタイムは不可解だった。彼らは高いレベルでスタートしたけど、他チームほど改善していなかった。彼らは自分たちどれくらい速いかを僕たちに知られたくなかったんだと思う」。「4位を守りたければ、彼らが僕たちの主なライバルだと思う」一方、ハースF1チームの代表を務めるギュンター・シュタイナーは、チームの2020年マシンはアルファロメオの車よりも速いとするAuto Motor und Sportの勢力図に同意する。「より硬いタイヤとタンク内により多くの燃料を積んだ状態で、我々は彼らも0.4秒速かった」とギュンター・シュタイナーは語った。