メルセデスのF1チーム代表を務めるトト・ヴォルフは、2019年のフェラーリのF1エンジンのパワーアドバンテージは最大で50馬力だったと語る。今年、メルセデスはドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権で前人未到のダブルタイトル6連覇を達成したが、レースではフェラーリの直線でのパフォーマンスの優位性を克服するのに苦労している。
フェラーリのアドバンテージの一部は空力効率によるものだが、フェラーリが今年のF1で最強のエンジンを生産したことは疑いの余地はない。フェラーリがメルセデスに対してどれくらいのマージンを持っているかについて洞察するよう求められたトト・ヴォルフは「変動はあるが、最大50馬力の差があった。そして、その傾向は上昇している」とコメント。2020年にむけて、メルセデスにとってはフェラーリの優位性を理解することが重要になるが、トト・ヴォルフはパワー面でキャッチアップするために必要な答えは出ていると語る。「必要な対策をすべて講じれば、再びパワーユニット分野でバランスの取れた競争ができるはずだ」とトト・ヴォルフは語った。フェラーリは、F1アメリカGP前に発行された燃料流量システムに関する技術指令によってパフォーマンスを下げたと考えられている。そして、今週末のF1ブラジルGPを前にインタークーラー、エアコレクター、ERSシステムから可燃性液体が燃焼室に入ることを違法とするまた新たな技術指令が発行されており、フェラーリのF1エンジンの真価と正当性が問われる週末となる。関連:フェラーリのF1エンジンの“不正行為”疑惑に新たな技術指令が発行