メルセデスF1チームは、F1カナダGP決勝前にルイス・ハミルトンのマシンに発生した油圧漏れは、スロットルアクチュエーターが関連していたことを明らかにした。メルセデスは、予選後にルイス・ハミルトンのマシンにオイル漏れが発生していることを発見してが、F1のパルクデルメ・ルールにより、問題の原因や深刻度を特定できないままクルーはサーキットを離れることになった。
メルセデスのトラックサイド担当ディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンは「レース前にルイスのマシンはいくつか問題を抱えていた。実際はそれが明らかになったのは予選後のことだった」と語った。「マシンのフロアを外してみると、オイルが付着していることに気付いた。どこかから漏れていた。データでも、油圧が下がっていることが確認できた」「問題は、マシンが一晩パルクフェルメに置かれることになっており、マシンに触れたり、さらなる調査を行うことが許されていないことだった」「そのため、調査は再びマシンにアクセスすることが許される日曜日の朝に持ち越された。日曜にはまたマシンに触れることができ、メカニックは作業をすることができる」メルセデスは、決勝までの数時間でルイス・ハミルトンのマシンからパワーユニットを取り外して油圧システムの一部を交換するといった大作業を実施した。幸い、チームは素早く原因を特定し、ミスの許されない状況のなかで作業を完了した。「我々はパワーユニットを取り外さなければならなかった。オイル漏れがスロットルアクチュエーターからであることを突き止め、FIAにスロットルアクチュエータとそれに関連する油圧システムの一部を交換したいと申請した」「その作業は非常に大変な仕事であり、多くのことをやらなければならなかった。レースに向けてルイスのマシンを元に戻すのは時間的にかなりタイトだった」「時間内に作業を完了できたことを非常に嬉しく思っている。故障や漏れの原因不明な場合、どれだけ時間がかかるか分からない。だが、我々はマシンを元に戻すことができた」「エンジンに始動させた際に別の問題が見つかり、またエンジンを取り外さなければならなかったら、時間が足りずにレースをスタートすることさえできないというリスクがあった」「しかし、作業にあたったメカニック全員が素晴らしい仕事をしてくれた。非常に喜ばしいことに時間までにマシンは元に戻り、レースを勝利で終えることができた」レース終了後、FIAの検査員は、交換されたパーツが同一のものでなければならないというパルクフェルメルールに従っていることを確認し、レギュレーション違反はないと判断した。