メルセデスのF1チーム代表トト・ヴォルフは、バックマーカーは自分の周りで何が起こっているのかをもっとはっきりと理解しなければならないと語る。F1シンガポールGPではルイス・ハミルトンが優勝を果たしたが、周回遅れだったロマン・グロージャン(ハース)がポジションを譲らずにバトルを継続してマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に迫られた際には“身の毛がよだった”と語っていた。
ルイス・ハミルトンは、その出来事でマックス・フェルスタッペンに対して4秒近くを失っていたが、フェルスタッペンも「彼がドライバーたちに道を空けてもらえずに邪魔されていたのはちょっと不公平だった」とハミルトンに同情を示していた。トト・ヴォルフは、バックマーカーたちも自分たちのレースをしていることはわかっているが、周りの状況をもっと理解して、上位勢にあまり干渉しないように注意する必要があると苦言を呈した。「もちろん、ギャップを失うことになったので最初の瞬間は怒りが込み上げてきた」とトト・ヴォルフはコメント。「だが、彼らもポジションを争い、自分たちのベストなレースをしようとしていることを受け入れる必要がある。我々もそこは尊重しなければならない」「ドライバーはこの件について彼ら自身で議論する必要があると思う。上位勢がやってきて、近づいたならば、彼らは自分たちの後ろで何が起こっているかについてもっとグローバルな視点を持つべきだ」「レーシングカーでは、何が起こっているかわからず、上位勢が迫ってきていることに気付かずに、自分たちのポジションを争うこともあると思う。全員がパフォーマンスを発揮することに苦労していることを理解しなければならない」