メルセデス・ベンツのディーター・ツェッチェ会長は、セルジオ・マルキオンネがフェラーリの会長兼CEOを辞任したことがF1に与える影響を懸念しているう。7月21日(土)、フェラーリの会長兼CEOおよびフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の最高責任者(CEO)を務めてきたセルジオ・マルキオンネ(66)が“健康状態の悪化”により、すべてのポジションから即時退任することが発表され、突然のニュースは世界中で驚きをもって迎えられた。
セルジオ・マルキオンネは今月、右肩の手術を受けて医療休暇を取っていた。しかし、今週になって“想定外の合併症”が発生し、症状が大幅に悪化したことで、実務を続行することが不可能な状態と判断された。一部報道によるとセルジオ・マルキオンネは集中治療室で昏睡状態にあり、容体は“回復不能”なほど深刻な状態だと伝えている。フェラーリとFCAグループはすぐに後任選定の会議を開き、ジョン・エルカンがフェラーリの会長、マイク・マンリーがFCAグループのCEOに就任することを発表。フェラーリのCEOにはルイス・キャリー・カミッレーリが株主の承認をもって就任することを発表している。La Gazzetta dello Sport によると、スクデリア・フェラーリのチーム代表マウリツィオ・アリバベーネは23日(月)に新会長のジョン・エルカンと会い、その場にはセバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンもビデオ会議で参加したという。会長就任後、ジョン・エルカンは「世界選手権で優勝することがフェラーリの唯一のゴールだ」とジョン・エルカンは語っている。会長交代がフェラーリの2019年のドライバーラインナップにどのような影響を与えるかは不明だが、多くの者がセルジオ・マルキオンネが推していたシャルル・ルクレールの昇格ではなく、キミ・ライコネン残留を選ぶことになるのではないかと考えている。しかし、セルジオ・マルキオンネの退任は、フェラーリ内への影響だけではなく、F1の政治的な立場にも影響を与えるのではないかと考えられている。セルジオ・マルキンネは、2012年の新レギュレーションがフェラーリの考え方に見合ったものでなければ、F1を撤退すると強硬な姿勢をみせていた。メルセデスのCEOを務めるディーター・ツェッチェは、セルジオ・マルキオンネの予期せぬ退任はF1にとって重要な出来事であり、フェラーリ、F1チーム、そして、スポーツの商業権保有者との間の交渉、関係性、同盟関係を乱す可能性いがあると懸念している。「戦ってはいるものの、私は常にセルジオと協力しあってきた」とディーター・ツェッチェは Ansa にコメント。「今後どのようなことが起こっていくのかはわからない。我々はすべてをやり直す必要があるからだ。セルジオと同じように良い関係を維持できることは間違いないと思うがね」「だが、我々が一緒に働くことができる一定の定点に到達していたことは明らかだ。それはもはや不可能なものになるだろう」「将来は大きな疑問だ」関連:セルジオ・マルキオンネ、健康状態の悪化でフェラーリの会長を退任