メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは、ダメージリミテーションモードだったシンガポールGPが、劇的なオープニングラップによって勝利に変わったことを祝いつつも、ダブルリタイアを喫したフェラーリに同情することもできると述べた。「今朝、我々はダメージリミテーションについて話をしていた。シンガポールが我々のアキレス腱であることはわかっていたからね。それが、優勝と3位でシンガポールを離れることになった!」とトト・ヴォルフはF1公式サイトのインタビューでコメント。
「だが、このようなことが起こったときは、フェラーリに同情してしまう。私も2台を失うという状況を経験している。それがどれくらい酷い気分かはわかる」「だが、我々は情けをかけるためにここにいるわけではない。一旦ルイス(ハミルトン)がリードをすれば、出来る限り最高の結果を出すことが全てだった」予選では遅れをとっていたメルセデスだが、全車がスリックタイヤに履き替えたあと、ルイス・ハミルトンはすぐに後続を引き離した。「我々は予選で最速のクルマではなかった。だが、ダニエル(リカルド)がベンチマークだったし、我々が速いことがわかった。全てのコンディション、全てのタイヤでね。これから理由を分析していく」「今日のような困難な日にマシンに乗ってもらいたいドライバーといえばルイスだ。ここにまた1つ好い例ができた。走り続けるよりもミスをする可能性の方が高い状況だった」 今後は、メルセデスに適したサーキットが続く。チャンピオンシップについてよりリラックスしているかと質問されたトト・ヴォルフは「土曜日と今朝の気分はリラックスとは真逆だった」とコメント。「どのようなことが起こるかは決してわからない。モーターレーシングではいかに素早く状況が分るかわかるはずだ」「午前中はダメージリミテーションの事ばかり考えていて、午後にはドライバーズ選手権で28ポイントのリードを築いた。あと6戦あるということは、今日のフェラーリに起こったのと同じようなことが起こる可能性が6回あるということだ。なので、全てのレースに集中し、結果を最適化していくことが重要だ」オープニングラップでのセバスチャン・ベッテル、キミ・ライコネン、マックス・フェルスタッペンの多重クラッシュについて、FIAはレーシングインシデントだと判断して誰にもペナルティを科さなかった。トト・ヴォルフは、スチュワードの見解に同意する。「セバスチャンが寄せたことで起こったと思うが、彼はイン側にいるキミが見えていなかったのだろう。彼はそこにいたマックスに対して防御することだけ考えていた。その左に3台目のクルマがいるのは非常に分かりにくい。それが接触を引き起こしたと思う」関連:【動画】 フェラーリ2台とフェルスタッペンが1周目にクラッシュリタイア
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