メルセデスのモータースポーツ責任者を務めるトト・ヴォルフは、今シーズンはフェラーリとの接戦になると予想しており、“敗者の精神”で戦いに挑む必要があると気を引き締める。この3年間はメルセデスが圧倒的な強さを見せていたが、開幕戦F1オーストラリアGPでは、セバスチャン・ベッテルがフェラーリに28戦ぶりの勝利をもたらした。だが、続く第2戦F1中国GPではルイス・ハミルトンが表彰台の頂点に立っている。
第2戦を終えた段階で、セバスチャン・ベッテルとルイス・ハミルトンはドライバーズ選手権で同ポイントで首位に並んでおり、コンストラクターズ選手権でメルセデスがフェラーリをわずか1ポイントリードしている。「中国ではフェラーリとのバトルに最も良いカタチで反撃することができた」とトト・ヴォルフはコメント。「だが、ペース面では拮抗しており、今後はシーズンを通してトラックによって入れ替わるピンポンバトルになるだろう。それは全員にとってエキサイティングなことだ」「2017年のこの状況は、ファンにとって完璧な状況だし、それは我々チームにとっても同じことだ。我々は全員がレーサーだ。この戦いに全員が気合を入れている」トト・ヴォルフは、メルセデスは自分たちが現役ワールドチャンピオンであるという考えを捨ててこの戦いに挑まなければならないと警告する。「シーズン開幕2戦が終了した。メルセデスとフェラーリは1勝1敗。非常に異なるサーキットとコンディションでのレースだったが、我々がほぼ互角なことが明らかになった。ほんのわずかな差が明暗をわけることになる」 「コンストラクターズ選手権での1ポイントのリードは、全く安全なマージンとは言えない。我々はマシン開発、エラーの修正に全力で取り組み、改善を続けていく必要がある。チャンピオンとしてではなく、敗者のつもりで挑まなければならない。戦いはまだ始まったばかりだよ」