ミカ・ハッキネンの娘であるエラ・ハッキネンが、マクラーレンF1のドライバー育成プログラム加入までの舞台裏を明かした。カート界で頭角を現してきたエラ・ハッキネンは、2025年11月にマクラーレンのドライバー・ディベロップメント・プログラム加入が発表された。現在はF4ステップアップに向けた準備を進めながら、マクラーレンから包括的なサポートを受けている。
“疑わしかった”マクラーレンの視線エラ・ハッキネンはチェコ国籍でレース活動を行っており、2024年の「チャンピオンズ・オブ・ザ・フューチャー・アカデミー」クレモナ大会で優勝を記録した。現在はマクラーレンの支援のもと、ドライバー教育やアドバイスを受けながら、将来的なフォーミュラカー昇格を見据えている。「マクラーレンのドライバー育成プログラムに加入できて本当に誇りに思っています。素晴らしい機会ですし、とても感謝しています」「去年積み重ねてきた進歩が、こうしてチーム加入という形で実を結んだと思います。本当に嬉しいです」一方で、本人にとって加入決定は完全なサプライズだったという。「私にとっては驚きでした。去年はマクラーレンのスタッフがいつもサーキットに来ていて、セッション後には毎回話しかけてくれていました」「ちょっと怪しいなとは思っていましたけど、まさかそれがこのプログラム加入につながるなんて全然思っていませんでした」「その後、ヨーロッパ選手権のためにスウェーデンにいた時に、“契約完了”というメールを受け取りました。本当に信じられませんでした」「父は笑い出していました。本当に予想外でしたし、とても幸せな瞬間でした」“父のチーム”を受け継ぐ特別な意味現在のマクラーレン育成プログラムには、F1アカデミー参戦中のエラ・ロイド、エラ・スティーブンスも所属しており、エラ・ハッキネンは3人目の女性メンバーとなった。「女性ドライバーを支援してくれる素晴らしい環境だと思います。でもそれだけではなく、本当に素敵な人たちがたくさんいるチームです」「もちろん父が走っていたチームでもあるので、その足跡を追えることは私にとって特別なことです」幼少期からF1パドックやグランプリに触れて育ったことも、彼女がモータースポーツへ進んだ大きな理由だった。「一番古い記憶は、父と一緒にグランプリへ行ったことです。8歳か9歳くらいの頃、父と一緒にレースへ行って、ただマシンが走るのを見ていました」「当時は詳しいことは分かっていませんでしたけど、その場にいるだけで楽しかったです。マシンが走る姿を見るのが大好きでした」「色々なモーターショーにも行きましたし、昔からクルマにすごく興味がありました。弟と一緒にチェコで初めてカートに乗った時のことも覚えています。本当に楽しかったです」ミカ・ハッキネンから受け継いだ“最高の助言”2度のF1ワールドチャンピオンを父に持つエラ・ハッキネンには、当然ながら直接アドバイスも送られている。その中でも、最も印象に残っている言葉についてこう語った。「他人がどう思うかなんて気にする必要はない」「私は周囲の目を気にしてしまうタイプです。でも父はいつも支えてくれて、“他人がどう思うかなんて気にしなくていい。それは相手側の問題だ”と言ってくれます」「“自分だけに集中しろ”といつも言っています。それが最高のアドバイスです」ただし現在のレース環境は、父ミカ・ハッキネンが戦っていた時代とは大きく異なることも理解している。「父は去年3レースくらいしか来ていませんでしたけど、とても良いアドバイスをくれます」「もちろん父は多くのことを知っています。でも今のドライビングは、父がレースしていた時代とは本当に違います」「だから父自身も、まずはチームのエンジニアやデータ担当の話を聞いた方がいいと分かっています」「もちろん父の助言は聞きますけど、どちらかと言えば別の視点からのアドバイスという感じです」F4挑戦へ向けた次のステップ15歳となったエラ・ハッキネンは、本格的にフォーミュラカテゴリーへの準備を進めている。今季は大規模なテストプログラムをこなしながら、将来的なトップカテゴリー到達を目指している。「F4へのステップを本当に楽しみにしています。そして長期的には、シングルシーター最高峰へ到達することが目標です」「今年はスピード、レース感覚、メンタル、フィジカルなど、あらゆる面で大きく成長できています」また、優れたレーシングドライバーに必要な資質について尋ねられると、冷静さの重要性を強調した。「まずは落ち着いていることです。それから自立していること。でも同時に、多くのアドバイスを受け入れられる人でもあるべきだと思います」「そして整理整頓ができて、人との関係性においても良いメンタリティを持っていることが大切です」