2026年F1新レギュレーション初年度を前に行われたバルセロナでのシェイクダウンテストで、マクラーレンが強く警戒する存在として浮かび上がったのが、レッドブルの競争力だった。走行距離と信頼性の両面で安定した姿を見せたレッドブルは、ライバル勢にとって想定外のインパクトを残した。マクラーレンのCEOであるザク・ブラウンもテスト後、レッドブルの仕上がりを率直に評価し、その完成度の高さに驚きを示している。
開幕まで残された準備期間が限られる中、レッドブル・レーシングの存在感は2026年シーズン序盤の勢力図を占う重要な要素となりつつある。新レギュレーション導入を目前に控え、全11チームは1月に行われたバルセロナでのシェイクダウンを経て、公式プレシーズンテスト初回へ向けた最終段階に入っている。今回のプライベートテストでは、ウィリアムズを除く全チームがカタルーニャ・サーキットに集まり、5日間の期間中に最大3日間の走行を実施した。信頼性の面では、ジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリが500周を走破したメルセデスが際立つ結果を残した。非公式タイムではルイス・ハミルトンがトップに立ったものの、週を通じて最大のサプライズと受け止められたのは、レッドブルの安定した走りだった。もっとも、レッドブルとマクラーレンのテストは順風満帆とは言えなかった。レッドブルでは、マックス・フェルスタッペンの新チームメイトであるアイザック・ハジャーが2日目終盤にクラッシュを喫し、交換部品の到着を待つため走行計画が中断される場面があった。一方のマクラーレンも、オスカー・ピアストリが2日目の大半をガレージで過ごすことになり、テストを早期に切り上げる判断を下している。ピアストリは後に燃料システムの問題が発生していたことを明かし、最終日に再び走行できた後も、パワーユニットに関する課題を示唆していた。ザク・ブラウン、レッドブルについて「あれほど競争力がないほうがよかった」新レギュレーション初年度という事情もあり、プレシーズンテストでの技術的トラブルは想定内とされている。ただ、その中でレッドブルの初の自社製パワーユニットは、これまでのところ高い信頼性を示しており、ライバル陣営に強い印象を与えている。レッドブル・パワートレインズを搭載する新型マシンは、エナジードリンク大手がワークスチームとして機能していることを早くも証明する形となった。インディアナポリスで行われたマクラーレン・レーシング・センターのオープニングに出席したブラウンは、2026年シーズンでタイトル防衛を目指す自チームにとって、レッドブルが脅威になり得るとの認識を隠さなかった。「レッドブルのエンジンは非常に強力だった」とブラウンは認めている。「あれほど競争力がないほうがよかったが、彼らが成し遂げたことには感心している。多くの周回を重ね、とても競争力があるように見える」2026年F1シーズンは、3月8日に行われるオーストラリアGPで幕を開ける。それに先立ち、公式プレシーズンテスト第1回は2月11日から13日までバーレーンで実施され、第2回は2月18日から20日まで続く。限られた準備期間の中で、各チームがどこまで完成度を高められるかが、開幕戦の勢力図を左右することになりそうだ。