マクラーレンは、ファンやコレクターに将来のF1マシンを所有するという珍しい機会を提供し、2026年型マシンをオークションに出品する。この販売はRMサザビーズとの提携で行われ、2025年FIA F1世界選手権の最終戦に合わせて実施される。オークションには2026年型マクラーレンF1マシンが出品され、落札者は2028年に納車を受けることになる。
また、2026年型マシンが届くまでの間、2025年型ショーカーがリース提供され、さらにウォーキングのマクラーレン・テクノロジー・センターへの限定アクセスや、チームやイベントの舞台裏への参加権も付与される。加えて、マクラーレンはFIA世界耐久選手権デビューシーズンで使用した初のLMDhハイパーカーや、2026年5月の第110回インディアナポリス500マイルでパト・オワードがドライブしたマクラーレン・インディカーも販売に出す。マクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンは、このオークションが公式戦デビュー前の将来のF1マシンが一般販売される初の事例になると述べた。「このオークションは、公式発表前にすでにサーキットで走ったマシンを落札できるという、歴史的一台を手に入れる絶好の機会だ」とブラウンは語った。「それだけでなく、これらの素晴らしいマシンには、チームとサーキット上のアクションへの前例のないVIPアクセスが付いてくる」販売されるマシンは、オスカー・ピアストリかランド・ノリスのいずれかがドライブしたものになるという。ブラウンはまた、チームが2度目のモータースポーツ“三冠”達成に向けた取り組みを加速させていることも明らかにした。三冠とはインディ500、モナコGP、ル・マン24時間を制覇することを指す。「三冠は我々の伝統の大きな一部であり、2027年の世界耐久選手権参戦を見据えて、再びそれを達成することに全力を尽くしている」と述べた。マクラーレンは、1974年のインディ500、1984年のモナコGP、そして1995年の初挑戦でル・マン24時間を制し、この栄誉を達成した唯一のチームである。今回のオークションは、この歴史に紐づく車両を、それぞれの選手権で戦う前に手に入れられるという、コレクターにとって極めて貴重な機会を提供する。この販売は、カリフォルニアで行われたモントレー・カーウィークでブラウンが初めて明らかにしたもので、マクラーレンはそこでF1とインディカーのショーカーを展示した。購入者が2026年型F1マシンやその他の競技車両を受け取るのは、それらがレースを終えた後となり、モータースポーツ史上初の試みとなる。