マクラーレンのCEOザク・ブラウンは、2026年からのキャデラックF1参戦に対する懸念を退け、このアメリカの自動車大手の登場は最終的にスポーツ全体や各チームに利益をもたらすと語った。オランダ誌『Formule 1』の取材に応じたブラウンは、ゼネラルモーターズが率いる新チームについて、当初は賞金の分配やスポンサー、人材流出への懸念があったことを認めつつも、リスクよりもプラス面が大きいと強調した。
「人材に関して言えば、彼らは生み出すよりも多くの人材を引き抜くと思う」とブラウンは笑みを交えて語った。「でもそれでいい。もし誰かがライバルチームで働くことを選ぶなら、チーム代表として『自分は何を改善できるか』と考えるべきだ」新チームはマイケル・アンドレッティが率いた時期もあったが、その後彼は一歩退き、現在はF1のエンジニアリング拠点の中心地であるシルバーストンに欧州拠点を構えている。2026年のドライバー候補にはバルテリ・ボッタスやフェリペ・ドルゴヴィッチの名前が浮上している。ブラウンは商業面でも前向きな見通しを示す。「スポンサーについて言えば、キャデラックはスポンサーを奪うよりも新たなパートナーを引き寄せるだろう。アメリカでのテレビ放映契約が良くなったり、アメリカからの関与が増える可能性もあると思う」「彼らのスポンサーやキャデラックはスポーツに投資するし、最終的にはすべてのチームがその恩恵を受けることになる」「数人の社員やスポンサーを失うといった短期的な問題は心配していない。全体に対する彼らの貢献ははるかに大きくなる」と締めくくった。