マクラーレンF1のCEOザク・ブラウンは、現在のレッドブルF1は「マックス・フェルスタッペンに支えられている」と述べ、彼の存在がなければレッドブルはジュニアチームのレーシングブルズよりも下の順位に沈んでいるはずだと語った。2025年のシーズン序盤から、ミルトンキーンズ拠点のレッドブルF1は苦戦を続けており、フェルスタッペンの2勝のみが唯一の明るい材料となっている。
チームは2台目のシートの安定確保にも苦労しており、リアム・ローソンと角田裕毅のどちらもフェルスタッペンに匹敵するパフォーマンスを発揮できていない。RB21マシンは扱いが難しいことで知られており、それを乗りこなせているのは今のところフェルスタッペンだけだ。彼は今季、マクラーレン勢を除けば唯一と言っていい優勝争いの担い手となっている。一方、シーズン序盤2戦でローソンに代わって起用された角田裕毅は、オーストリアGPでアルピーヌのフランコ・コラピントと後方争いを繰り広げ、完走車の中で最下位という結果に終わった。レーシングブルズでは、ルーキーのアイザック・ハジャーが印象的な走りを見せ、角田裕毅やローソンの成績を上回っている。ローソンもチーム復帰後に一定の進歩を見せているが、まだトップチームレベルには届いていない。そうした状況を踏まえ、今週末のF1イギリスGPを前にブラウンはSky Sportsの取材に対し、「フェルスタッペンがいなければ、レッドブルはレーシングブルズより下にいるだろう」と発言した。「彼ら(レッドブルF1)は素晴らしい仕事をしていて、優れたマシンを持っているとは思う。けれど今はマックスが彼らを支えている」ブラウン「フェルスタッペンのメルセデス移籍があっても驚かない」フェルスタッペンとメルセデスの接触に関する憶測は以前からあったが、チームメイトのジョージ・ラッセルが「交渉が始まった」と明かしたことで一気に現実味を帯びた。チーム代表のトト・ヴォルフもこの件について否定を避けており、Skyイタリアは「具体的な交渉」が進んでいると報じている。ブラウンはこの流れに対し、「火のないところに煙は立たない」との考えを示し、何らかの話し合いが実際に行われていると見ている。「全員が現状のシートにコミットしているなら、そう明言するはずだ。でも誰も明確に否定していない。ということは、会話が交わされている証拠だと思う」「以前から言ってきたが、マックスがメルセデスに移籍しても僕は驚かない」一方、今季マクラーレンでフェルスタッペンと優勝を争うランド・ノリスは、フェルスタッペンの去就に特に関心はないと述べた。「彼がどこに行こうと気にしない。競争相手としてのマックスはリスペクトしているし、彼はちょっと手強いけど、僕たちのバトルは楽しい」
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