マクラーレンF1チームは、2024年F1マシン『MCL38』のカラーリングを公開した。マクラーレンは、2024年のF1世界選手権で発表方法を変更。例年はカラーリングと新しいデザインのローンチ仕様を同時に公開していたが、新車発表のニュースが比較的多いこの時期に、マクラーレンはマーケティングの可能性を高めるために、今回、微調整したカラーリングを発表することにした。
MCL38のカラーリングは、マクラーレンが軽量化のために2022年のMCL36からカラーリングの大部分を取り去って以来、走らせてきたルックにほぼ似ている。しかし、2023年に9回の表彰台を獲得したMCL60と比較すると、新しいカラーリングはフロントウイングとエンジンカバーの後部にオレンジを多用し、さらに前方のサイドポッドは、昨年のシンガポールと日本GPでマクラーレンが施した特別カラーリングから、幾何学的なスラッシュでブラックに切り替えられている。マクラーレンの過去2台のマシンに施されていたライトブルーのタッチは2024年F1マシンでは取り除かれ、チームはスポンサーのDPワールドのデカールのみを中心に、2022年までの数年間に使用していたものに近い濃いブルーを選択した。2023年にマクラーレンが一時的に使用していたもうひとつのカラーリング、そして2000年代半ばから2010年代半ばにかけて長年使用していたマシンルックへの回帰は、2024年型マシンのノーズとエンジンカバーに使用されるクロームのドライバーナンバーデカールに見られる。MCL38のローンチ仕様のデザインは2月14日にマクラーレンによって公開される予定で、マシンのネーミングはチーム創設60周年を記念して2023年のMCL60が命名される前に使われていたナンバリング・システムに戻るが、未使用のMCL37はスキップされる。 マクラーレン・レーシングのCEOであるザック・ブラウンは、「新シーズンに先駆けて2024年のF1カラーリングを発表できることをうれしく思う。デザインは素晴らしく、来月レースに行ってサーキットでそれが実現するのを見るのが待ちきれない」と語った。このカラーリング発表に先立ち、ブラウンは一部メディアの取材に応じ、マクラーレンの今季についての考えや、カラーリングに手を加えた理由について語った。「自信を感じている」とザク・ブラウンは語った。「マクラーレンのみんながオフシーズンに素晴らしい仕事をしてくれた」「もちろん、開発は継続するので、これで終わりではない。ローンチ仕様のマシンが完成したところだけど、年間を通して継続的な改善が期待されている」「クルマの見た目は素晴らしいと思う。これはファンから寄せられたフィードバックに応えたものだ」「もちろん、パパイヤは我々にとって非常に重要なので、我々のクルマを見たときにマクラーレンだとわかるような、非常に特徴的なものにしたいと考えている」「そして、我々には最高の商業パートナーが揃っていると思う。ChromeやCisco、OKXなどがレーシングカーから飛び出してくるような、印象的なマシンにしたい」「ランド(・ノリス)とオスカー(・ピアストリ)が乗っているのを見るのがとても楽しみだ。2人とも完全に充電され、やる気満々だ」マクラーレンのプレスリリースでノリスは、「これからの新しいシーズンを楽しみにしている」と語った。 「F1では6シーズン目となる。昨シーズンの終わりにチームとして得た勢いを引き継いで、バーレーンで本格的に活動したいと思っている」「新しいカラーリングは、昨年の改良を取り入れたもので、僕と同じようにファンも気に入ってくれると思う」「ファクトリーのみんなはオフシーズンに信じられないほど懸命に働いてくれた。2024年マシンのステアリングを握り、グリッドの前方でライバルたちに挑むのが待ちきれない」F1レースドライバーとして2シーズン目に臨むオスカー・ピアストリは「2024のカラーリングは本当にクールだし、2シーズン目にマクラーレンの象徴的なカラーでレースをするのが楽しみだ」と語った。「ルーキーイヤーはチームで2度の表彰台とスプリント優勝を果たし、特別な思い出を作ることができた」「この結果を新シーズンの開幕戦につなげ、ライバルたちといい競争をして、ファンの皆さんにもっと記憶に残る瞬間をお見せできるよう、チーム全体とともに頑張っていきたい」