先週末のF1トルコGPで1-2フィニッシュを達成していたマクラーレン。しかし、終盤のチームメイト同士のバトルのきっかけになった両ドライバーに対して「燃費をセーブしろ」との無線がチームオーダーだったのではないかとの見方がある。F1でチームオーダーは禁止されているが、“隠語”を使って「抜かせろ」「ポジションをキープしろ」という指示を出すチームはないわけではない。
トルコGPの終盤、ルイス・ハミルトンとジェンソン・バトンのエンジニアは、それぞれに「燃費をセーブしなければならない」と伝えた。しかし、トルコGPでのマクラーレンはチーム内の意思疎通がうまくいっていなかったようだ。F1公式ウェブサイトに掲載された無線で、ルイス・ハミルトンは「ジェンソンが差を縮めている。僕が減速したら、ジェンソンは僕を抜くつもりか?」と聞いてしまっており、エンジニアのアンディ・レイサムは「いや、ルイス、抜かない」と答えてしまっている。もうひとつ、マクラーレンはハミルトンには燃料セーブのために目標ラップタイムを指示していたが、バトンには指示されていなかったという。バトンにオーバーテイクを仕掛けられたハミルトンは、設定されたラップタイムが「遅かった」ためだと説明していた。「目標タイムを守るためにペースを落としていたら、突然ジェンソンが僕のすぐ後ろについていた。彼はどこからともなく現れて僕の後ろについたので、僕にはどうすることもできなかった」とハミルトンは述べている。一方のバトンは「ラップタイムを指示されていなかった。ただ燃料を少し節約しなければならないと言っただけだった」とコメント。「終盤は燃料がかなりギリギリだったのでトリッキーだったけど、チームは僕らにレースをさせてくれたし、まさに僕たちはそうしたんだ」マクラーレン側は、トルコGPのバトルがフェアなレースだったと片付けようとしているが、真相はいかに?!