マクラーレンのF1チーム代表であるアンドレア・ステラは、イギリスGPで不運なタイミングでセーフティカーが導入されたため、ランド・ノリスの第2スティントではハードタイヤを選択せざるを得なかったと語った。ノリスとチームメイトのオスカー・ピアストリはレース序盤、トップのマックス・フェルスタッペンの後方2番手と3番手を走っていた。
マクラーレンは29周目にピアストリをピットインさせ、ハードコンパウンドタイヤを履かせた。ピレリは、ミディアムスタートの場合の1回目のピットストップのタイミングを21~27周目と予想しており、セオリー通りのタイヤ交換と言える。レース33周目にケビン・マグヌッセンのハースが立ち往生したためバーチャルセーフティカーが導入された。これはピアストリにとって不運となり、チームはノリスをピットに入れてハードコンパウンドのタイヤを履かせるという再び保守的なアプローチを選択した。しかし、レースコントロールがバーチャルセーフティカーをフルセーフティカーに移行させたことで、レースは完全にリセットされた。この時点ではノリスのMCL60にソフトを装着することがより理にかなっており、すぐ後ろに続くルイス・ハミルトンのメルセデスに対抗して2位の座を守るチャンスを与えるようにみえた。残念ながら、VSCからSCへの変更はノリスがピットレーンに入った直後に行われるという不運な状況であり、マクラーレンにはソフトタイヤを投入する時間がなかった。ソフトの寿命は11~17とピレリは予想しており、ノリスがピットインしてタイミングは残り19周、セーティカーが解除されたのは38周目で残り14周だった。だが、上位ドライバーは新品のソフトを持っていないという状況だった。「バーチャルセーフティカーのもとでは、ウォームアップに問題がなかったので、ハードタイヤでもよかった」とアンドレア・ステラは説明する。「だが、ピットストップのときにバーチャルセーフティカーからセーフティカーに変わった。ピットストップではハードタイヤを履く準備がすべて整っていた。直前になってソフトに変更すれば、オペレーション上の問題が発生しただろう」「ピットストップのクルーがハードタイヤを用意していたのに、ソフトタイヤに変更するとなると、タイヤを選ぶクルーがガレージに急いでひり、ブランケットを外してタイヤをを持ってこなければならない」「それはかなりの状況を生み出す可能性があり、ピットストップを遅らせることにもなりかねない」ノリスは2番手でトラックに戻ったが、ハードタイヤを温めるまでの間、ソフトタイヤを履いたハミルトンから果敢にポジションを守らなければならなかった。チームからハミルトンのタイヤ状況を聞かされたノリスは『ビューティフル』と冗談を言った。しかし、シルバーストーンの高速コーナーは、マクラーレンのタイヤを素早く温め、リスタートでハミルトンを抑えることに成功した。「ハードタイヤとソフトタイヤでは、ウォームアップの面で大きな違いはないと考えていた」とステラは説明する。「最初の4つのコーナーをうまくコントロールし、その後、9コーナーを通過すれば、それなりに温度が上がってくる。だから決断はシンプルにした」「大幅な遅れが生じる可能性があったため、ピットストップでタイヤのアロケーションを変えたくなかった。リスタートでポジションをひとつ落とす可能性があったことを考えれば、それが最も賢明な選択だった」
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