マクラーレンのF1チーム代表アンドレアス・ザイドルは、たとえ“予選モード”が禁止されても、メルセデスのF1エンジンは現世代の“ベンチマーク”であり続けると考えている。F1スペインGPの週末、FIA(国際自動車連盟)がF1チームに“予選モード”の禁止を計画している旨を伝えたことは大きな話題となった。当初はF1ベルギーGPから禁止される予定だったが、エンジンメーカーに猶予を与えるためにF1イタリアGPへと延期された。
F1パドックでは多くの話題となっているが、予選モードの禁止は“パーティモード”と称するパワフルなエンジンセッティングを最大限に生かしてきたメルセデスが最も影響を受けるというのが一般的な共通認識だ。しかし、アンドレアス・ザイドルは、予選モードの禁止が有効になっても、以前としてメルセデスはF1エンジンメーカーのベンチマークのままだと考えている。「正直に言うと、我々はその手紙からの情報しか持っていない。それは機密情報ではあるが、FIAが実際に達成したいことの詳細については触れられていない」とアンドレアス・ザイドルは述べた。「そのため、我々はそれを待つ必要がある。ご存知のように、現在のこれらの複雑なパワーユニットでは、信頼性、パワー、攻撃、防御などで、燃焼システムの異なるモード、ハイブリッドシステムの異なるモード、バッテリーの使い方などに大きな優先順がある」「最終的には、どのような変化があるか、変更がある場合、それが何をターゲットとしているのかを待つ必要がある」「正直なところ、エンジンメーカーごとに異なるモードの違いが何であるかについての概要はない。すべてのエンジンメーカーが予選とレースの間、およびレース内でも異なるモードを利用できると確信している」「そのため、エンジンメーカーが1つのモードしか使用していないとしたら、私は驚くだろう。エンジンメーカーごとの違いがどれほど大きいか私には判断できない。そのため、実際にはエンジンメーカーとFIAの間で分類する必要があるトピックだと思っている」「だが、ルールの変更が何であれ、メルセデスが持っているクアパシティと能力があれば、ルールがどうであれ、彼らはこの現代のハイブリッドパワーユニット時代のベンチマークであり続けると思う。」現在、マクラーレンはルノーのF1エンジンを搭載しているが、2021年からはメルセデスのカスタマーに戻る。アンドレアス・ザイドルは、ルノーがマクラーレンでも利用できるすべての優れた機能を提供していることを期待しており、メルセデスにも来年から同じことを期待している。「カスターとしての我々にとって、最も重要なことは、ルールが何であれ、異なるモードに関して、ワクスチームが持っているものとまったく同じモードとマイレージが得られることだ」とアンドレアス・ザイドルは語る。「そして、この部分ではルノーとメルセデスの両方を最大限に信じている。彼らがカスタマーをワークスチームと同じように扱ってくれると信じている。「カスタマーは常にワークスチームとまったく同じセッティングを得るというルールは明らかだと思う。これは、サプライヤーとの契約の一部でもある」「私が言ったように、それは我々にとって最も重要なことであり、ルノーとメルセデス、そしてFIAとともに、それが確実に行われるとここにいる我々全員が確信している」