マクラーレンは、2018年F1マシン『MCL33』が昨年マシンよりもダウンフォースが少ないことを認めている。マクラーレンは、先週末のF1オーストリアGPでコンストラクターズ選手権6位に後退。ダウンフォース不足によって期待されたパフォーマンスレベルに到達していない。
「今年のマシンには去年と同じレベルのダウンフォースがない」とマクラーレンのCEOを務めるザク・ブラウンはコメント。「我々は今年のマシンが昨年マシンよりも弱いエリアを特定している。去年はベストシャシーを持っていたか? いいや、間違いなくそうではなかった」「去年の方が良いシャシーだったか? あらゆる異なる変数によって、イエスかノーかを断言するのは難しいが、去年よりもダウンフォースが少ないことはわかっている」マクラーレンは6月4日(水)、レーシングディレクターを務めてきたエリック・ブーリエの辞任を発表。これを機にマネジメント体制を再建し、これまでエリック・ブーリエが担ってきた役割は、新設されたスポーティングディレクターに任命されたジル・ド・フェラン、パフォーマンスディレクターに昇格したアンドレア・ステラ、そして、COOであるサイモン・ロバーツの3人によって分担することになった。ザウ・ブラウンはマクラーレンが勝利を争えるようになるまでにはまだ多くの時間がかかると認める。「このようなことを修正するにはしばらく時間がかかる。まだ何年も先だろう。それが2年かかるのか、10年かかるのか、その中間になるかは私には分からない。それまでのどこかという可能性が高いのだろうが、ここで予想を始めたくはない」「我々は現実的になり、我々自身、ファン、そして、メディアに対しても、これが長い行程になることを率直に認めなければならない。全員がそれを認める必要があると思う」「前回のレースではスタート位置と比較して良い位置でフィニッシュすることができたが、我々に競争力はなかった。最後のレースから多くは変わっていないので、自分たちを含め、シルバーストンに高すぎる期待は禁物だ。何しろ全てが起こってから5~6日しか経っていないからね」ザク・ブラウンによると、これまでのマクラーレンのマネジメント体制は、チームが必要とする変化を短期間で実行することはできないものだったと語る。「今の構造的では、私が望むほど特定の個人が起業精神を発揮できる状況ではない」とザク・ブラウンはコメント。「迅速に判断することができなかった。このようなことは適切な時間をかけて委員会が決定を下すのが良い場合もあれば、個人が適宜判断すべき場合もあると私は考える。だが、我々の意思決定プロセスや判断スピードは途中でまひ状態に陥ってしまうことがある」「それを変えなければならない。我々の最大の問題は構造的かつ組織的なものだったと思う。これまでの環境では開花させられなかった優れた才能を解放しなければならない。また、より迅速で高速な組織を形作るのに貢献してくれる経験を持った人々を外部から招き入れることも必要だ」
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