マクラーレンは、ペトロブラスと長期的な技術パートナーシップを結んだことを正式発表。2019年からペトロブラスの燃料および潤滑油を使用する。ブラジルの石油企業ペトロブラスは、2016年末までウィリアムズのパートナーを務めていたが、ウィリアムズはメルセデスとエンジン契約を結んでいたため、実際にはペトロナスの燃料と潤滑油が使用されていた。
ペトロブラスは単なるスポンサーとしてでなく、F1に製品を供給し、開発できる環境を望んでいた。一方、マクラーレンは昨年からBPカストロールとパートナー契約を締結しているが、同じくBPカストロールと契約したルノーの方が内容は大きなもので、実際にルノーのマシンの方がBPカストロールのロゴを大きく掲載している。また、マクラーレンは昨シーズン限りでホンダとのパートナーシップを解消。今年からルノーのF1パワーユニットを搭載することもあり、新たな燃料パートナーを探していた。そこで両社の思惑が一致。マクラーレンは、今年はBPカストロールの燃料と潤滑油を引き続き使用するが、今後ペトロブラスと共同で開発を進め、2019年からはペトロブラスの製品に切り替える。その間、今年のマクラーレンのF1マシン『MCL33』やチームウェア、ピット設備などにはペトロブラスのロゴが掲載される。「ブラジルのF1への情熱は伝説的であり、F1の歴史における最も象徴的な名前を生み出している国だ」とマクラーレンのエグゼクティブディレクターを務めるザク・ブラウンはコメント。「国のフラッグシップブランドであるペトロブラスとのパートナーシップを通じて、ブラジルのF1ファンとの関係を深められることを嬉しく思っている」「ペトロブラスは野心的な組織であり、マクラーレンが彼らのブランド構築を加速・強化させることを楽しみにしている。ペトロブラスのCEOを務めるペドロ・パレンテは「ペトロブラスにとって戦略的なパートナーシップだ」とコメント。「F1のための技術開発は、我々がカスタマーに提供している製品に移行される。燃料と潤滑油開発の最前線に出ることは、当社、株主、そして、カスタマーにとって価値あることだ」近年のF1では燃料がパフォーマンス面に与える影響は大きくなっており、メルセデスはペトロナス、フェラーリはシェル、レッドブルはエクソンモービル、ルノーはBPカストロールとの提携を強化して燃料開発を行っている。
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