マクラーレンのエグゼクティブディレクターを務めるザク・ブラウンは、リバティメディアのビジョンと努力が将来的に実を結ぶと信じており、F1チームは彼らをサポートするべきだと考えている。今年1月にF1を買収したリバティメディアは、F1を成功に導くために変革をもたらしている。必然的にそのアプローチは投資を伴い、F1チームに一時的な損失をもたらすことに繋がるため、複数のチームが懸念を示している。
だが、アメリカ人のザク・ブラウンは、同じアメリカ企業であるリバティメディアの戦略的な経営プランに賛同しており、他チームも同じことをするべきだと語る。「我々は可能な限り多くの賞金を獲得したい」とザク・ブラウンはコメント。「いくらか投資が行われることはわかっていたし、一部の人々は少しエキサイトしすぎているように思う」「彼ら(リバティメディア)はまだ1年も経っていない。彼らは多くのエレメントが壊れたものを購入したわけだし、2週間で骨折は治らない」「彼らの方向性は正しいと思っているし、彼らの意向は正しいと思っている」「少し時間はかかるだろうが、我々は彼らをサポートし、協力していく必要があると思う。もう少し批判を控え、建設的になるべきかもしれない」ザク・ブラウンは、変化の風はゆっくりではあるものの、F1、そして、マクラーレンの見通しを明るいものにしていると感じている。「我々は多くの興奮を覚えたし、F1の周りには良いバズが起こっている。テレビ視聴率は上がり、観客数も増えている。新しいオーナーがいて、戦略的なビジョンもある」「F1には勢いがあるし、マクラーレンにも勢いがある。我々にはフェルナンド(アロンソ)、ストフェル(バンドーン)がおり、ランド(ノリス)も控えている。我々は新しいエンジンパートナーを獲得した。全体的に向かい風ではなく、追い風が吹いていると感じている」「我々はスポンサー数社と契約しているが、いつ発表するかはまだわからない。まだ締め切ってはいないし、あらゆるスポンサーを歓迎する!」リバティメディアは、2018年以降に少なくとも1戦は北米でのレースを追加することを計画しており、グランプリをよりエンターテインメント化したと考えている。F1アメリカGPでは有名なリングアナウンサーのマイケル・バッファーがインディ500風にドライバーを一人ずつ紹介し、有名なフレーズ“Let's get ready to rumble!(戦いの準備はいいか!)”のコールでフォーメーションラップをスタートさせたが、この演出には多くのF1関係者から批判的な声が挙がった。また、リバティメディアが提案した2021年のF1エンジン案には既存エンジンメーカーが猛反発。特にフェラーリのセルジオ・マルキオンネ会長は、2021年のF1エンジンレギュレーションや予算キャップ、収益分配を含め、F1の新オーナーであるリバティメディアがこのまま魅力的ではない計画を進めるのであれば、フェラーリはF1から撤退する可能性があると繰り返している。