マクラーレン・ホンダは、今年で最後となるF1マレーシアGPでポイント獲得を目指す。前戦F1シンガポールGPで今シーズン限りでのパートナーシップ解消を発表したマクラーレンとホンダだが、残りのレースで最大限の結果を残すことに集中している。セパンはパワーサーキットで苦戦が予想されるマクラーレン・ホンダだが、過去数戦のパフォーマンスを維持して上位を目指していく。
フェルナンド・アロンソ「シンガポールGPを終え、気持ちは次のレースへと切り替わっている。早くマシンに戻り、今度は1コーナーよりも先へ進めればいいね! もちろん、前戦で起こったことにはがっかりしているし、他車のアクシデントに巻き込まれてしまったことにフラストレーションを感じてはいる。年間で最大のチャンスだったし、本当に高い競争力を発揮するだけのポテンシャルがあったので、完走してポイントを得ることでそれを証明できなかったことは残念だ。ただし、ときにこうしたことは起きるものだ。マレーシアの環境は、シンガポールによく似ていて、高温多湿でドライバー、マシンの双方に厳しい。計算上は相性がよくなさそうだが、全力を尽くす。今季も残り6戦となったが、すべてのレースでできるだけいいポジションでフィニッシュできるように、全精力を注いていく。セパンは長いストレートがあり、最高速とパワーが求められるため、セッティング面では難しいものがあるが、さまざまな特性が混ざったコースでもあるので、低速コーナーで弱点を補うことができるか見てみようと思う。混乱を避け、堅実なレースができればと願っている」ストフェル・バンドーン「シンガポールでポジティブな結果を出せて、マレーシアに向かうのを楽しみにしていた。前戦では週末の間ずっと手ごたえを感じ、各セッションで安定したパフォーマンスを発揮できた。それだけの力があったのに2台そろってのポイント獲得ができなかったのは残念だし、フェルナンドは本当に不運だった。ただ、少し自信を持ってクアラルンプールへ向かうことができるし、この勢いを持続させていきたい。シンガポール同様、マレーシアも僕にとっては初めてレースをする場所だ。これが当面の間は最初で最後のマレーシアGPになってしまうのが残念だが、だからこそ全力を尽くしたい。コースはかなり面白そうに見える。チャレンジングでシンガポールと似た気候だが、僕らのマシンができることをしっかりと出していければと思う。シンガポールのコースよりも相性はよくないと思うので、なにが起きるか慎重に見ていかなければならないが、過去のレースを見ていると波乱があったり、突然の雨の可能性もあり、そうしたチャンスを確実にものにして少しでも上の順位を目指す」エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレクター)「セパンは我々にとって厳しいサーキットであるのは間違いない。それはパッケージに関しても、ドライバーにとっても言えることで、一年の中でも気温、湿度ともに一番高くなる。我々の選手は、フィジカル的にも高い能力を持っているので、いつものように準備万端にしてレースウイークに臨んでくれると思う。エンジニアに対しては、この環境が独特の技術的な挑戦を求める。パフォーマンス向上とともに冷却の面でも週末を通じて最善の策を練らなければならない。パフォーマンス面では、ここ数戦と同様に予選でQ3進出を目指す。また、こうした気候の下では、信頼性がカギになる。ポイント獲得は、きちんと完走できるマシンで、1周目の混乱に巻き込まれなければ可能だと思うが、言うは易く行うは難し、というものだ。ただし、ドライバーからはMCL32はバランスがよく、低速コーナーでの力強いトラクションがあるという意見が上がっており、どちらもマレーシアのような気候では強みになると思う。19年間開催が続いたセパン・サーキットに別れを告げなければならないが、マレーシアのファンの前でいいパフォーマンスをおみせできればと思う」長谷川祐介 (ホンダ F1プロジェクト総責任者)「今週はアジアシリーズの3連戦の第2戦の地、マレーシアに向かいます。前回のシンガポールに続き、暑さと湿気の中での戦いで、タフなレースになることを予想しています。波乱となったシンガポールGPは、不運なアクシデントによりチームにとっては残念な展開でしたが、その中でも確実にポイントを獲得することができました。全体としては週末を通していいペースをみせられており、その点はポジティブに捉えています。また、アクシデントによるダメージが懸念されたフェルナンドのパワーユニットについては、HRDさくらでの確認の結果、問題がないことが分かりました。セパン・サーキットはグランドスタンドを挟む形で位置する2本の長いストレートと、さまざまなタイプのコーナーが混ざったレイアウトです。パワーサーキットで楽なレースになるとは思っていませんが、雨が多いことも特徴で、先日のシンガポールGPのような波乱の展開も有り得るので、チャンスを逃すことのないように、さまざまなケースを想定して準備を進めます。セパン・サーキットでは1999年からグランプリの開催が続いてきましたが、残念ながら今年が最後のレースになりますので、マレーシアのファンの前でいいレースをせられればと考えています」関連:2017 F1マレーシアGP テレビ放送時間&タイムスケジュール
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