マクラーレンのエグゼクティブディレクターを務めるザク・ブラウンは、2019年以降にFIA 世界耐久選手権(WEC)、もしくはIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のいずれかのプロトタイププログラムを含め、あらゆるスポーツカーレースへの参戦を本格的に検討していると述べた。ザク・ブラウンは、WECのトップクラスであるLMP1はF1レベルの支出に近づいたことで自動車メーカーの参戦が不可能になったと考えており、現在のLMP2規約やIMSA選手権のDPiなどにインスピレーションを得た新たな方向性が必要だと考えている。
マクラーレンは、1995年にル・マン24時間レースでJ.J.レート/ヤニック・ダルマス/関谷正徳が走らせるマクラーレン F1 GTRで勝利を収めている。ザク・ブラウンは、以前からマクラーレンとしてル・マンに復帰することを望んでいると述べていた。「WECがリセットボタンを押す機会があると私は信じている」とザク・ブラウンはコメント。「彼らには、ファクトリーとプライベーターが勝つチャンスがあると知りながた一緒にレースをしていたポルシェ956や962の時代に戻ってほしい。」「現在のルールではそれは可能ではない。だが、LMP2カテゴリーの成功に見てみると、コストは全員が利益が得られるように管理されている。私はそのような考え方をLMP1に移行させてみたい」「IMSAのDPiの状況も少し似ている。自動車メーカーはその方向で話をしている」「WECが、ハイブリッド技術のエレメントでルールパッケージにおいて同じスピリットと費用対効果を再現できるのであれば、我々は関心を持つだろう」ザク・ブラウンは、LMP1のハイブリッド技術は近年でコストが上昇したことで、自動車メーカーは投資に見合った利益を得られていないと語る。「現在、LMP2カーは数年前のLMP1カーよりも最高速度が高くなっている。WECのフルシーズンのために500万ドルをLMP2に費やしていることを考えればそれは本当に印象的だ」「現在のLMP1の投資レベルでは、費用が増加しても、20倍の改善はみられない。だが、LMP1カーにそれらの教訓を踏まえ、2000万ドルの予算であれば、我々は非常に興味を持つだろう」「まずは経済的水準を設定し、スポーツの偉大な歴史に反映させてほしい」「必ずしもIMSAのDPiプラットフォームを再現する必要はないが、そのようなスピリットが必要かもしれない」「もう一つの選択肢は、DPiを完全にグローバルなプラットフォームにするというものだ。それも興味深いことになるだろう」ザク・ブラウンは、トップレベルのカテゴリーは市販車市場と技術的な関連性を維持すべきであると考えている。「モータースポーツではどの自動車メーカーにとってはR&Dが利益になる必要があるが、それだけが理由ではない」とザク・ブラウンはコメント。「効率的な支出でなければ意味はない。投資回収と比例する必要がある。結局のところ、モータースポーツはマーケティングだ」
全文を読む