マクラーレン・ホンダは、F1 第8戦 アゼルバイジャンGPが厳しいレース週末になると予想している。F1カナダGPでは、フェルナンド・アロンソがポイント圏内10位を走行していた残り3周でホンダのエンジンが故障。今シーズン初ポイント獲得のチャンスを逃すことになった。F1アゼルバイジャンGPの舞台バクー・シティ・サーキットは、パワー重視のエンジンに厳しいサーキット。
ホンダはバクーに小規模なエンジンアップグレードを持ち込むとされているが、再び厳しい週末が予想される。フェルナンド・アロンソ「バクーは素晴らしい都市で、昨年の初開催が成功裏に終わってから、アゼルバイジャンで再びレースをするのを楽しみにしていた。バクーのアンバサダーとして活動していたので、過ごした時間も長いし、仲間もたくさんいる。F1レースを開催するのにふさわしい、本当に素敵な場所だと思う。歴史を感じさせる街並みや城壁の中にあるストレートを駆け抜けると、F1というスポーツにとっての新たな場面に出会えたと実感する。カナダでは今季初のポイント獲得まであと一歩に迫りながらリタイアを喫したが、バクーへはさらに闘志を燃やして臨む。ただ、今週末も難しい結果になるかもしれない。パワーユニットの交換によるペナルティーを受ける場合には後方からのスタートになり、幅が狭く高速ストレートとタイトコーナーが組み合わされたコースではオーバーテイクが難しいからだ。ただ、不可能なわけではないので、いつも通り戦い続けるのみだ。バクー市街地サーキットは、カレンダー中で最速のコースだ。ドライバーからすれば、壁に囲まれたコースをこんなスピードで走るのは、本当にエキサイティングだ。レースではスタートが重要になるだろうし、金曜と土曜にいいセッティングを見つけることが重要だ」ストフェル・バンドーン「バクーでの初めてのレースにワクワクしている。これまでシミュレーターでかなりの時間走り込んでいるので、実際の走行でもそんなに違和感はないと思う。このサーキットは、他のコースの特性を織り交ぜたような構成で、高速となるロングストレートだけでなく、インフィールドセクションにはタイトなコーナーとハードブレーキングがある。燃費に厳しく、ERSの影響も大きいので、エンジニアにとっては忙しい週末になると思うが、自分たちのパッケージが最大の力を発揮できるようにしていく。カナダはチーム全員にとって残念な結果に終わった。バクーでパフォーマンスが急に向上するとは思わないが、トップレベルで戦えるよう、常に学び、懸命に努力するのみだ。我々は前を向き続け、どのレースであっても同じように取り組んでいく。自分たちの持つパッケージからできる限り多くを引き出すために、必死で戦う」エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレクター)「モントリオールではフラストレーションの残る結果となったが、美しい都市であるバクーへ移動し、今年からアゼルバイジャンGPと名を変えて行われる、ここでの2度目のグランプリに意識を向けている。カナダでは、週末を通じて見せたポテンシャルを十分に発揮することはできなかったが、バクーのコース特性を考えると、同じように厳しい戦いが待っていると思う。しかし、我々はまだ戦いの最中だし、立ち止まってはいない。結果とは逆に、チームの闘志と勝利への意欲はこれまで以上に高まっており、それがポイント獲得の原動力になると思う。弱点に目を向けるよりも、現状におけるベストを発揮するための策を考え、行動すべきだ。簡単な週末にならないことは分かっているが、バクーの魅力的な古都や中世の城壁を背景にした最高のレースが待っている。昨年、初めてこの地を訪れた際の雰囲気はとても素晴らしく、ファンの皆さんから受けた声援も温かいものだった。また、風景も最高で、チームは中心部のヒルトンホテルに宿泊するが、そこからはスタート‐フィニッシュラインが見渡せて、美しい市街地が眼下に広がる。こんな場所で、よい週末を過ごせるように願っている」長谷川祐介 (ホンダ F1プロジェクト総責任者)「バクーを訪れるのは今年で2回目になりますが、カナダGPが悔しい結果に終わったこともあり、次の戦いの地であるアゼルバイジャンに向かうことを楽しみにしています。 昨年はカナダGPの翌週開催だったため、カナダから直接向かう形になりましたが、今年は1週間のインターバルを経ており、チームは一旦ファクトリーに戻ってデータを分析した上でアゼルバイジャンに向かいます。ただ、バクー市街地サーキットは、シーズンの中でも最長レベルの2km超のストレートが特徴のパワーサーキットですし、今回もチームにとっては難しいチャレンジになると思っています。 マクラーレン・ホンダにとっては、ここまで厳しいシーズンが続いていますが、ここから前進するためにできることのすべてを行っています。マクラーレンと一丸になって、開発に専念し、少しでも早く状況の改善を図りたいと思います」 関連:2017 F1アゼルバイジャンGP テレビ放送時間&タイムスケジュール
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