マクラーレンは、ホンダはF1パワーユニット開発のトークン廃止によって与えられた機会にかえって“後退した”と考えている。トークンシステムは、V6ターボパワーユニットの開発を制限することでコストを統制するために導入されたが、それはホンダがエンジンを標準レベルへと改善させるための大きな変更の妨げとなった。
2017年シーズン前にトークンは廃止され、ホンダは2017年型のF1パワーユニットで大きな進歩が期待されたが、完全に新しいパワーユニットは信頼性に欠き、パフォーマンスを引き出すことに苦労している。実際、マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは、トークンシステムが廃止されたことで、ホンダがすでに学んだことを捨てたことによって、開発が間違った方向に進んだと考えている。「トークンは、エンジンのための戦略を妨げてはいなかった。幸運にも、今はトークンはないし、明日にでもエンジンを100%を再設計したければできる。トークンがあったらそれはできなかった。今年、我々のエンジンの設計とレイアウトは異なる。我々は後方に進んだ」エリック・ブーリエは、最新エンジンにはライバルよりも多くのポテンシャルがあり、ホンダは問題を解決するために懸命に取り組んでいるが、現在のパワーユニットの複雑さによって“時間をかけなければならない”と語る。「パフォーマンスを発揮するエンジンを組み立てるのがいかに難しいかを示している。それをどのようにやり、いかに早くそれができるかという問題を引き起こしていると思う。もちろん、彼らは多くのことにトライしているがね。彼らはとても一生懸命に仕事をしているし、関与する多くのリソースがある。だが、このエンジンのポテンシャルを解放するための鍵を見つけなければならない」「冬季テストの不足によって、彼らはダイナモでの仕事のやり方を変える必要があると思う。彼らはパフォーマンスをブレークスルーさせることにトライする必要があるが、それは実現すると思っている」