マクラーレン・ホンダは、F1 第2戦 中国GPで厳しい戦いを予想している。開幕戦オーストラリアGPでは、フェルナンド・アロンソが予選13番手タイムを記録し、リタイアするまでポイント圏内を戦う力走をみせた。チームメイトのストフェル・バンドーンも最下位ながら完走を果たしている。
F1中国GPが開催される上海インターナショナル・サーキットは、ロングストレートを特徴とするパワーユニットに厳しいサーキット。ホンダのエンジン、マクラーレンのギアボックスに引き続き問題を抱えているマクラーレン・ホンダにとって試練のレースとなるだろう。F1中国GPにむけて、マクラーレン・ホンダはMCL32にアップグレードを予定。どこまでパフォーマンスを改善できるか注目だ。フェルナンド・アロンソ「オーストラリアのレースは、事前の想定からパフォーマンスには期待をしていなかったので、結果はちょっとしたサプライズだった。僕たちにはまだすべきことがたくさんあるし、プレシーズンで目標としていたところに到達していないが、裏側では必死に取り組んでいる。シーズン開幕から数戦はフライアウェイだが、この中国GPを含めた毎戦でアップデートを投入できればと思っている。上海では、昨年はタイヤに注目が集まり、グレイニングも頻発しましたが、今季のコンパウンドがこうしたサーキットでどういうパフォーマンスをみせるかも興味深いところだ。天気は変わりやすく気温も低いので、チーム全員がセットアップに注力してバランスを見つけることが重要だ。変わった造りのコースで、特にターン1はカレンダーの中でも気に入っているコーナーだ。メルボルンのような市街地コースではないので、ドライバーにとっては高速走行での腕が試される場所でもある。新しいマシンの性能を見るのも楽しみだし、少なくともチェッカーフラッグを受けるまでトラブルなく過ごせることを願っている」ストフェル・バンドーン「オーストラリアでの開幕戦は完走できたものの、結果にはがっかりする部分もあった。ただ、僕のキャリアにおいては大きな節目になったし、マクラーレン・ホンダのドライバーとして正式なスタートを切れたことはうれしかった。週末を通して多くを学んだし、直面する多くの課題に素早く対応しなければならなかった。そうした中できちんと完走できたことを誇りに思う。最下位というのは望んでいた結果ではないけど、中国でも状況は大きく変わらないと思う。でも、今週末には新しいパーツも投入されるし、マシンパッケージの力を最大限に引き出すべく全力で取り組んでいく。上海はメルボルンと、第3戦のバーレーンとはかなり異なる特性なので、週末の早い段階で適応しなければならないし、セットアップに全力を尽くす。低速・中速コーナーと、長いストレートの組み合わせで、いろいろな要素を少しずつ併せ持っている。フリー走行では、コース上で過ごす時間を多く持つことが重要だ。金曜にできるだけ多くを学び、土日でなにができるかを見ていこうと思う」エリック・ブーリエ (マクラーレン レーシング。ディレクター)「マクラーレン・ホンダにとって、オーストラリアGPが難しいレースだったのは疑いようがない。しかし、ポジティブな要素があったことも事実だ。土曜日のペースは想定よりもよく、特にフェルナンドはグリッドのアドバンテージを活かし、力強いレースをみせてくれた。上海は予想できない展開になることで知られている。理由はいくつかあるが、マシン、タイヤ、そしてパワーユニットにとってタフなコースであることと、天候が変わりやすいことが挙げられる。ただ、我々あのペースはライバルと比べてオーストラリアほど恵まれないだろうと予想している。上海インターナショナル・サーキットの特徴はメルボルンと大きく異なり、長いストレートではアルバートパーク以上に弱点が出てしまうかもしれない。しかし、我々はいつものファイティングスピリットを持って攻めていくし、一番重要なのは、2台のマシンの信頼性を向上させることだ。その後、パフォーマンスにも焦点を向けていく」長谷川祐介 (ホンダ F1プロジェクト総責任者)「オーストラリアでの開幕戦はなかなか難しいレースになりましたが、自分たちの現在の立ち位置を確認することができたと思っています。ポジティブ/ネガティブ両方の側面がありましたが、収穫としてはPUの信頼性をある程度担保できたということ、一方で課題としてはパフォーマンスにまだ改善の余地があるということが確認できました。今回の中国GPも開幕戦以上にタフな戦いになると予想しています。この時期の上海特有の不安定な天候は、マシンセットアップの熟成を難しくしますし、低速/中速コーナーと二本のロングストレートを併せ持つサーキットレイアウトは、PUに大きな負担をかけることになります。いつも以上に、事前の準備とセットアップが重要になります。今回も、マシンから最大限のポテンシャルを引き出すために、マクラーレンと一丸となり全力でレースに臨みます。また、長いシーズンになるので、毎戦できるだけ多くのデータを収集し、レースを経るごとに確実な進化をみせられるように取り組んでいきたいと思っています」
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