マクラーレンが、エンジンパートナーでスポンサーでもあるホンダとの手を切る道を探しているとの噂がメルボルンのパドックではさらに加速した。F1オーストラリアGPでは、ザウバーで急遽F1デビューを果たしたアントニオ・ジョビナッツィが、マクラーレン・ホンダのストフェル・バンドーンより上位の12位でフィニッシュしている。
噂では、マクラーレンのエリック・ブーリエは、マクラーレンが今シーズン途中にもメルセデスのカスタマーに戻るために、ザウバーにホンダの契約を押し付けることを裏で計画しているとも言われている。ホンダのF1プロジェクト総責任者を務める長谷川祐介は「もちろん、第2のチーム、第3のチームにむけて会話をしていますが、まだ何もフィックスしていません」とメルボルンでコメントし、ホンダが他チームとエンジン供給について交渉していることを初めて認めている。一方、メルセデス側は、マクラーレンへのエンジン供給の噂をかわしている。メルセデスの非常勤取締役を務めるニキ・ラウダは、メルセデスがマクラーレンのパフォーマンス危機を解決に救いの手を差し出すとの噂について「コメントはできない。それについて私は知らないからね」と Sport1 にコメント。メルセデスのモータースポーツ責任者トト・ヴォルフも「我々にとっては、公平な競争の場があり、F1に多くのメーカーがいることが重要だ」と語るにとどめている。ホンダは20117年型のパワーユニットに大きな設計上の欠陥があったことが判明し、今後2ヵ月で新しいコンセプトを導入するために急いでいると言われている。ホンダの長谷川祐介は「パワーの差は大きいです。パワーを上げるためには燃焼効率を上げる必要があります。ですが、それをするには現在のパワーユニットのハードウェアを変えなければなりません。そのため、改善したパワーユニットを開発していますが、完成するまでには少し時間がかかりま。2ヵ月以内に完成させて、クルマに搭載したいと思っています」と語っている。しかし、すでに忍耐が限界に達しているとされるフェルナンド・アロンソは、あまり期待はしていないようだ。「僕たちには神の奇跡が必要だ。現時点で僕たちがやっていることよりも多くの何かがね」とフェルナンド・アロンソは AS に述べた。