マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは、ホンダのパワーユニットで競争的な結果を達成するための時間枠を設けることを拒否した。ジェンソン・バトンは、F1オーストラリアGPを完走したが、11台中最下位の11位で、優勝したルイス・ハミルトンには2周差をつけられた。
ホンダは、MGU-Kのオーバーヒートに懸念があり、デチューンしたパワーユニットを走られなければならない状況。しかし、エリック・ブーリエは、チームが全開で攻めることができる時期を設定することは拒否した。「時間枠はない」とエリック・ブーリエはコメント。「我々がいる位置を起点にベースはここにある。卵と鶏だ」「我々はクルマを開発していくことはできるが、十分な速さがなければ、タイヤにスイッチを入れることはできないし、マシンパフォーマンスのパラメーターの多くを失ってしまう」「クルマのキャパシティとパフォーマンスが増すほど、クルマのポテンシャルの鍵を開けていくことができる」「なので、まずはいくつかのポテンシャルの鍵を大規模に開けていかなければならない。だが、我々がそれなりに競争的な結果を成し遂げる時期はまだわからない」ホンダのF1プロジェクト総責任者を務める新井康久も、問題を解決するためのはっきりとしたアイデアがあると強調するが、オーバーヒートに関する懸念が解決し、エンジンをより競争的に動かすことへの最終期限はコミットしていない。「すでに何が起こったのかは把握していますし、段階的に慎重に進め、問題を確認していくつもりです」と新井康久はコメント。「確認後、我々はレース毎に段階的にそれを適用していきます。どこが目標日かは言いません」マクラーレン内には、ホンダのここまでの進捗に失望があるが、エリック・ブーリエは、エンジンだけがマクラーレンの苦戦の原因だとは感じていないと強調した。「我々が勝てるクルマを持っていて、エンジンが悪いとは思っていない」とエリック・ブーリエは述べた。「クルマは新しいコンセプトだ。ベースはいいし、クルマは運転しやすく、機能しており、我々はこのコンセプトを発展させていかなければならない」「シミュレーションでは、クルマは昨年と比較して優れていることはわかっているが、今後数ヶ月で空力開発とビークルダイナミクス開発においてもこのクルマに大きなものをもたらせることはわかっている」