マクラーレンが使用しているとされる“Jダンパー”の構造を他チームも使用できるようになるだろう。イナーシャダンパーとも呼ばれるこの“Jダンパー”は、最近のF1で注目されているパーツ。このダンパーを初めて採用したのはマクラーレンである。昨年マクラーレンのエンジニアだったフィル・マッカレスがルノーへ図面を持ち込んだとされるスキャンダルで、世界モータースポーツ評議会の公聴会では、“Jダンパー”と呼ばれる部品があったことが判明。そのため、ルノーは今年この技術のデビューが遅れたとされている。
6月のモントリオールで、ルノーのエンジニアリング部門チーフであるパット・シモンズはマスコミに対し「Jダンパーとは何だ?」と答えていた。シモンズの回答はおそらく正直なものではないだろうが、その後、フォース・インディアマイク・ガスコイン(チーフテクニカルオフィサー)が2008年マシンに“イナーシャダンパー”を導入したこと明らかにしている。そもそも“Jダンパー”とは、マクラーレンがライバルたちにこのデバイスの働きを悟らせないようにするためつけたコードネームでだったようだ。マクラーレンは、ルノーのマスダンパーが禁止される一年前にあたる2005年から、イナーシャダンパーを使用している。3年前、マクラーレンは、Jダンパーを誕生させ、特許を所有しているケンブリッジ大学と独占的な機密保持契約を結んでいた。しかし、マクラーレンとの契約が失効したことから、ケンブリッジ大学はダンパー企業であり、F1への供給も行っているペンスキー・レーシング・ショックス(Penske Racing Shocks)にライセンスを許諾した。そのため他チームもこのデバイスを使用することができるようになった。ペンスキー・レーシング・ショックスのテクニカルディレクターであるジム・アレンツは「ケンブリッジとペンスキーと連携することにより、モータースポーツにおけるイナーシャ発展を促進すると確信している」とコメントしている。関連:イナーシャダンパーとは?
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