ロブ・スメドレーが、フェリペ・マッサのキャリアを振り返った。フェリペ・マッサは、2006年から2008年までフェラーリで11勝を挙げ、2007年には残り4戦まで、2008年には最終戦ブラジルGPの最終ラップまでタイトルを争った。だが、その日以来、フェリペ・マッサはグランプリで勝っていない。そして、2012年にフェラーリを離れるまで、常にチームメイトのフェルナンド・アロンソの後ろでフィニッシュしていた。
長年エンジニアを務めたロブ・スメドレーは、その理由ははっきりとわかっている。「2009年のチーム(フェラーリ)は、フェリペとキミ(ライコネン)とで非常にバランスが取れていた」とロブ・スメドレーは UOL Esporte にコメント。「だが、2010年のチームは完全にフェルナンドにフォーカスしていた。全てがフェルナンドの周りで行われた。それが問題だった。フェリペや彼のドライビングとは無関係だった」実際、ロブ・スメドレーは、2010年のドイツGPでフェリペ・マッサに悪名高い言葉を口にしている。『Fernando is faster than you. Can you confirm you understood that message?』その直後の49周目にフェリペ・マッサは、フェルナンド・アロンソにリードを譲り、アロンソがレースに優勝した。フェリペ・マッサのパフォーマンスの低下は、2009年のF1ハンガリーGPの予選での事故が影響しているとの見方もある。事故の前は、フェラーリが良いクルマを持っていないときでさえ、チームメイトのキミ・ライコネンを上回っていたからだ。だが、ロブ・スメドレーは、事故がフェリペ・マッサに影響を及ぼしてはいないと頑なだ。「それはデタラメだ! その最高の証明は、事故後初めてのテストだ。その時点でアクティブな枠割にいた全てのテストドライバーが彼のタイムに匹敵できなかった。近づくことはできたが、誰も速くはなかった。事故はフェリペの問題ではなかった」2002年にザウバーでF1デビューしたフェリペ・マッサは、今週末のF1アブダビGPでグランプリ250戦目のスタートを切ってF1に別れを告げる。その間、フェリペ・マッサは、11勝、41回の表彰台を獲得している。