マノー・マルシャは、パワーユニットのソフトウェアの問題でエンジンに火を入れることさえできていない。F1オーストラリアGPのフリー走行1回目で、実際にエンジンに火を入れたのは、10チーム中8チームだけだったのだ。ザウバーはギド・ヴァン・デル・ガルデの契約問題の渦中にある。その一方で、マノー・マルシャのエンジンはまったく別の理由で走れずにいる。
マノーは、管財人の管理に置かれている際に売却に向けてコンピューターのデータを全て消去されており、このデータがなければ、複雑なパワーユニットを始動させることさえできない模様だ。現在、マノーは、重要なデータを再インストールするようエンジンサプライヤーであるフェラーリと話し合いを行っている。マノーのCEOを務めるグレーム・ロードンは「ここにいるからと言って、キーを回して発進できるわけではない」と Sky にコメント。マノーは、運用上の問題があまりに複雑で、数レースの間はマシンを走らせる準備が整わないかもしれないとの噂があるが、グレアム・ロードンは、メルボルンの予選と決勝に向けて“完全なベスト”を尽くすつもりだとし、「我々はとにかく組織的に動き続ける必要がある」と語った。マノーは、ライバルたちがプラクティスを実施した13日(金)が「今日は事実上、我々にとってテスト初日だ」と認めている。だが、たとえソフトウエアの問題が解決できたとしても、マノーに立ちはだかる問題は尽きない。イギリス政府が未払いの税金を収めるよう今もチームに迫っているとの噂がささやかれていた。また、フェラーリからも支払いを求められているとの見方もある。さらに、1年落ちのフェラーリエンジンを搭載し、今季のレース用に急遽改良された2014年型マシンにも問題がある。プレシーズンテストの結果からはフィールド全体が少なくとも1周あたり2秒ほど速くなったと考えられる。予選107%ルールが問題になる可能性について質問されたウィル・スティーブンスは「それはトップのドライバーがどれくらい速くなったかによる。僕たちは自分たちにできる最高の仕事をするつもりだけど、107%以内になるかどうかはわからない」と述べた。
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