マレーシアの国営石油会社ペトロリアム・ナシオナルが、2026年に9年ぶりにF1マレーシアGPを開催することを検討しているとこの件に詳しい3人の関係者がReutersに語った。マレーシアは1999年からセパン・インターナショナル・サーキット(SIC)でF1世界選手権を開催していたが、チケットの売り上げ減少と開催コストの上昇により、2017年に最後のレースを行った。
マレーシア唯一のフォーチュン500企業であるペトロナスは、10月にSICの3年間の命名権を獲得した。同サーキットでは引き続きMotoGPレースやその他のモータースポーツイベントが開催される。マレーシアGPを復活させるというペトロナスの計画は、火曜日に行われたテングク・ムハンマド・タウフィック・テングク・アジズ社長兼最高経営責任者(CEO)率いる会社のタウンホールで明らかになったと関係者が語った。彼らはメディアに話すことを許可されていないため、身元を明かすことを拒否した。情報筋は復帰の理由について詳しくは語らなかった。マレーシアGPの計画に関するロイターの報道に対し、ペトロナスは「ペトロナス・セパン・インターナショナル・サーキットへの復帰に関する話し合いは行われていない」と述べた。昨年、マレーシアのスポーツ相であるハンナ・ヨーは、F1レースの開催は「非常に高価」であり、「F1レースを開催できるのであれば、すでに開催しているはずだ。だが、今のところレースを開催する余裕はない」と語った。F1事務局はコメントを求めたが、すぐには返答しなかった。近年、F1の人気は世界的に拡大している。Netflixのテレビシリーズ『Drive to Survive』によって世界中に広がっており、認知度を高め、観光を促進し、経済を刺激するためにレースの開催地を争う国が増えている。2017年のマレーシアグランプリではマックス・フェルスタッペンが優勝し、メルセデスAMGペトロナスF1チームのドライバーであるルイス・ハミルトンがその年のドライバーズ選手権を制した。ペトロナスは2010年からメルセデス・チームのスポンサーを務めており、このパートナーシップによって8度のコンストラクターズチャンピオンシップと7度のドライバーズチャンピオンシップを獲得している。昨年はコンストラクターズランキングで2位、ドライバーズランキングではハミルトンが3位、チームメイトのジョージ・ラッセルが8位だった。ペトロナスは3月上旬に2023年通期と第4四半期の利益を発表する予定だ。11月、同社は平均実現石油・ガス価格の下落による収益の悪化を背景に、第3四半期の利益を減少させた。
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