F1は、エミリー・プレイザーを商業権保有者向けのチーフコマーシャルオフィサー(最高商務責任者)に任命した。彼女はF1 CEOのステファノ・ドメニカリに直属する。これはエミリー・プレイザーがラスベガスGPで担った役割となる。ラスベガスGPはカレンダー上でF1がレースの準備と運営を担当する地元レースのプロモーターとしても機能する唯一のイベントであるという点でユニークだ。
プレイザーはラスベガスのイベントを運営するため、母国イギリスのロンドンから移住してきた。それ以前は、フォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)で商業開発およびレースプロモーションの責任者として働いていた。41年ぶりのラスベガスでのレースでは、交通量の多い道路を閉鎖したり、有名なストリップ通り沿いのホテルカジノのオーナーと連携したりするなど、F1は多くの特有の問題を克服する必要があった。ウォーターアクセスバルブカバーがカルロス・サインツのフェラーリを破損させるという初期の問題にもかかわらず、このイベントは成功したとみなされた。プレイザーは、初イベントの準備期間中にいくつかの重要な商業的パートナーシップを確保したことで評価された。Sports Business Journalによると、ラスベガスGPとハイネケンシルバーとのタイトルパートナーシップだけでも、年間1,500万ドル(約22億円)の価値があったという。世界的なモータースポーツビジネスサイト、Blackbook Motorsportによると、ラスベガスのイベントはF1の第3四半期収益に約7億1,500万ドルをもたらし、前年同期比で7%増となった。Nevada Independentの報道によると、MGMリゾーツ・インターナショナルの最高財務責任者ジョナサン・ハルキヤードは「僕たちにとっては、ホテル収入で会社史上最高の収益を上げた週末だった」と語った。プレイザーは今後、F1全体にも同じ商業的感覚を持ち込むことになる。彼女は引き続きベガスGPの運営を監督すると同時に、アメリカ南西部とロンドンを行き来しながら新しい職務に就く予定だ。F1統括団体であるFIA(国際自動車連盟)もスタッフの刷新を図っている。先週、スティーブ・ニールセンが就任からわずか12カ月で退任した後、ティム・マリヨンがシングルシーター部門のスポーティングディレクターに任命された。
全文を読む