F1のスポーティングディレクターを務めるロス・ブラウンは、2020年にグリッドに12台未満のマシンしか並ばないという状況になっても、世界選手権としてレースは開催できると述べた。F1の競技規則では、イベントが“競技会は、参加車両が12台に満たない場合には中止することができる。”と規定しているが、中止しなければならないとは明言していない。
ロス・ブラウンは、新型コロナウイルスといった前例のない状況ではFIA(国際自動車連盟)の裁量で例外を設けることができると指摘した。F1オーストラリアGPの開幕前にイタリアに厳しい入出国措置が取られた際、ロス・ブラウンは“1チームでも参加できない場合は世界選手権レースを開催しない”と述べていたが、現在では参加台数が大幅に少ない場合でもレースを開催する可能性にオープンになったようだ。「チャンピオンシップレースを開催するには12台以上の車両が必要ですが、実際にはFIAの裁量に任されている」とF1オーストラリアGPの中止後、ロス・ブラウンは Sky Sports に語った「異常な状況では、それ以下を許可することを選択できる。しかし、そこには12台の参加車両と書かれている」2005年のF1アメリカGPは、20台で予選が行われたにもかかわらず、決勝はわずか6台で競われた。F1は、サマーブレイクを8月から3月~4月に前倒しすることを決定。期間も2週間から21日に延長された。ロス・ブラウンは、F1が2020年に17~18戦を開催できると確信していると語る。F1世界選手権を成立させるためには少なくとも8つのグランプリを完了する必要があり、ロス・ブラウンはF1チームが再編成されたシーズンへのアプローチにおいて柔軟になることを望んでいると語る。「今年チームに必要なのは柔軟性だ」とロス・ブラウンは説明する。「我々は非常に珍しい状況にあり、チームに良い経済的機会を与えるシーズンがあることを確認する必要があるため、彼らは何らかの範囲を与える必要がある」「誰かが3連戦を望んではおらず、そうなれば我々はレースに参加できないため、チームを苦しめすぎないようにする必要がある。チームはそれらを受け入れることができるように柔軟になってくれる確信している」F1は、オーストラリア、バーレーン、中国、ベトナムの最初の4つのイベントが中止され、5月上旬のオランダとスペインのグランプリにも大きな疑問が残るっている。F1は5月24日にモナコGPで2020年シーズンが始まることを望んでいる。