レッドブルF1の親会社であるレッドブルGmbHのトップ、オリバー・ミンツラフが、リーム・ローソンの降格という判断を支持した。リアム・ローソンは、わずか2戦でレッドブルのシートを失い、厳しい決断の犠牲となった最新のドライバーとなった。不本意な成績により、角田裕毅に出場の機会が与えられ、ローソンは再びレーシングブルズへと戻ることとなった。
この件に関してはチームの対応を疑問視する声も上がっていたが、ミンツラフはホーナーとマルコによる決断を擁護し、支持を表明した。ミンツラフは「ふたりの判断には理解を示しているし、正当なものだと考えている」とドイツ紙『ビルト』に対して語った。「とはいえ、それでもなお、今回の決断は正しかった。F1は極めて厳しい競技であり、ローソンのパフォーマンスは、期待された水準に達していなかった」「このまま彼をレッドブルのマシンに乗せ続けることは、むしろ本人のためにならなかっただろう。これ以上の重圧の中で走らせることは酷であり、彼を守る意味でも正しい選択だったと考えている」「最終的に本人もその理由を理解し、受け入れてくれた。我々としては、彼がレーシングブルズに戻ってくれたことを歓迎している」ローソンはレーシング・ブルズ復帰後の3戦で、17位、16位、12位という成績を残している。レッドブル、マクラーレンに遅れを取るマックス・フェルスタッペンはサウジアラビアGPでポールポジションを獲得し2位でゴールしたものの、現在のレッドブルは依然としてマクラーレンに後れを取っている。ランド・ノリスが予選のクラッシュで不運な週末を迎えたにもかかわらず、チームメイトのオスカー・ピアストリが優勝を飾り、ドライバーズランキングで首位に立った。それでもミンツラフは、レッドブルの再浮上に強い自信を持っている。「チームが現在の状況に対して非常に自省的であり、すべてを見直し、改善へ向けて動いていることは十分に承知している」「ここ数年にわたる成功を経た今でも、勝利への執念と飽くなき向上心が感じられる」「チームの全員が再びトップに立つことを目指して努力しており、それが実現できると私は信じている」「これまでの成功を築いてきた多くのメンバーが今もチームに残っている。彼らがオフシーズンに突然その力を失ったとは思わない」「我々は、完全に外部の存在だとは考えていない。レッドブルという組織をよく知る者なら、我々がどれほどタイトル獲得に貪欲であるかを理解しているはずだ」「改めて申し上げるが、F1のシーズンは長い。どのチームがどのようにマシンを進化させるのか、それによって何が起こるかは誰にも予測できない」「今の我々は“追われる側”ではない。それは確かだが、だからといって何もかもを疑うような態度を取るつもりはない。それは単なる“行動主義”であり、スポーツにおいては何も生み出さない」「私はサッカーの世界でもそれを見てきた。数試合勝てば『自分は何でもできる』と思い込む者が出てくる。一方で数試合負けただけで『すべてが間違っていた』と極端な反応をする者もいる。だが、我々はそういった極端な思考には与しない」左から、オリバー・ミンツラフ、クリスチャン・ホーナー、ヘルムート・マルコフェルスタッペンの将来についての見解ドイツでは、ラルフ・シューマッハが「もしマシンの競争力が大きく改善されなければ、フェルスタッペンがレッドブルからの離脱を決断する可能性がある」と発言し、話題となった。この発言に対し、ミンツラフは次のように反応した。「ラルフとは良好な関係を築いている。彼は彼の役割を果たしているし、我々は我々の道を進んでいる。彼の発言によって、レッドブル内に不安が広がるようなことは一切ない」シューマッハに対しては次のように語ったという。「これは誰に対しても伝えておきたいことだが、レッドブルが過去4年間にわたってF1を支配してきた事実を見落としてはならない」「この期間で、8つのタイトルのうち6つを我々が獲得している」「確かに今シーズンのスタートは芳しくなかった。しかし我々の“転落”は、他のチームとは一線を画している」