F1は、昨年カルロス・サインツが大クラッシュしてしまった事故の再発を防ぐため、ラスベガス・ストリップ・サーキットのマンホールとバルブカバーを改良した。F1のラスベガス・ストリップ・サーキットでの初レースの最初のプラクティス・セッションで、フェラーリのカルロス・サインツJr.がメインストレートで水のバルブカバーを外してしまい、大事故に遭ってしまった。
この事故は、カバーのコンクリート製フレームの欠陥が原因で発生し、サインツのフェラーリに多大なダメージを与え、スクーデリアに多額の修理代を強いることとなった。また、仮の修理が施されるまでの間、木曜日の残りの走行が延期され、FP2は現地時間午前2時30分に観客のいないスタンドの前で実施された。それ以降の週末はスムーズに進行した。今年同様の事故が起こらないよう、F1と統括団体であるFIA(国際自動車連盟)は6.2キロの公道サーキット沿いの多数のマンホールの蓋に改良を加えた。かなりの数のマンホールや同様の蓋が舗装され、他の蓋はより幅広で重量のあるアンカーブロックで補強され、固定されている。サーキットは主に公道を使用しているため、主催者は、トラックが一般公開される際に水道栓やその他の設備にアクセスする必要があるため、関連するすべてのマンホールを舗装することはできなかった。そこで、補強構造が採用された。その他にも、ピットレーンへの高速進入部分の壁の再配置など、コース上の細かい修正が加えられた。昨年の事故について尋ねられた際、カルロス・サインツJr.は「昨年起こったことを考えると、今年はすべてが修正されていることを願っている。レースにとっても、すべての人にとっても、そしてもちろんドライバー全員にとっても、安全性が向上するはずだからね。それが私の一番の願いだ」「でも、楽しみにしている。寒い週末だし、僕らが慣れているトラックとは違う。ローダウンフォース、ログリップで、いつもとは違う多くの変数がある。昨年同様、多くの課題が待ち受けている。僕はワクワクしている」フェラーリは、マクラーレン・メルセデスが強さを発揮できる高ダウンフォースコーナーがないため、低速コーナー、トラクションゾーン、長いストレートで強さを発揮するSF-24を擁し、レース前の優勝候補と目されている。しかし、サインツは、理論上はフェラーリに有利なラスベガスだが、夜間の低温がタイヤを温めるというチームの苦労を浮き彫りにする可能性があると警告した。「特に今年は、この種のトラックでは速さを見せてきた。しかし、予選やレース中のタイヤの温まり具合に関しては、非常に弱い。だから、このトラックは紙の上では良いように見えるが、気温に関しては最大の難関となるだろう」「昨年を除いて、これほど寒い気温の中でレースをしたことはない。だから、マクラーレンはトラックレイアウトについて私たちを褒めそやすことができるが、同時に、この気温が私たちにとって大きな弱点となるポテンシャルがあることもわかっている」