ランド・ノリスは、F1モナコGPで自身初のポールポジションを獲得したことについて「ずっとこの瞬間を待っていた」と語り、「今日のために本当に努力してきた」と喜びを口にした。モナコ市街地の土曜日の予選では、ノリスは常に上位に位置しており、Q2ではフェラーリのシャルル・ルクレールを上回ってトップタイムを記録。ルクレールが週末の全セッションでトップを守っていた中で、初めてそれを破った形となった。
Q3終盤、ルクレールが暫定ポールにつける中、ノリスは最終アタックで1分09秒954を記録し、0.109秒差でトップに躍り出た。これは開幕戦オーストラリアGP以来のポールポジションとなる。「ずっとこの瞬間を待っていたから、本当にうれしい」とノリスは語った。「ここ数か月はいろいろな苦労があっただけに、どれだけうれしいかは言葉では言い表せない」「特にここモナコでというのが特別だし、美しい場所で地元のヒーロー(ルクレール)を相手にポールを獲るのは本当に難しい。チーム全員に誇りを感じている。今週もそうだし、ここ数か月間、今日という日のためにずっと努力してきた。本当に満足している」さらにこう続けた。「Q3に入ると、最終ラップは“どこまで攻められるか”“どれだけリスクを取れるか”の勝負になる。今日のラップはすごく気持ちよく走れた。すべてがうまくかみ合ったラップで、フィニッシュラインを越えたときに『やった』と感じられる。すごくうれしい」ノリスは、チームメイトでありドライバーズチャンピオンシップのリーダーであるピアストリに差を縮めることを目指している。今回、マクラーレンは他チームと異なる戦略を採用。ソフトタイヤの最終セットを早めに投入し、ノリスとチームメイトのオスカー・ピアストリの両者に、1周クールダウンを挟んで2回のアタックチャンスを与えた。この判断は功を奏し、ノリスはセッション後、その戦略に「リスクはなかった」と断言した。「うちのチームにとってはリスクじゃなかった。予選前からこの戦略がベストだと信じていたし、実際その通りになった」「自分たちの信じた道を貫いた。チームは本当に素晴らしい仕事をしてくれた。現地のみんな、そしてファクトリーの全員に感謝している。こういう日は簡単には訪れないし、少しでも恩返しできてうれしい」モンテカルロでの過去最高成績は2021年の3位。今季ここまでの唯一の勝利もオーストラリアGPだったノリスにとって、決勝での初勝利を目指す戦いとなるが、今回のレースは2ストップ義務が課されており、戦略面でも難しい一戦となる。その影響について問われると、ノリスは率直にこう語った。「正直、全然わからないし、今は気にしてない。今日はこの結果を素直に楽しみたい。今夜は明日のための準備をするけど、今日はただただうれしい。予選には満足しているし、この瞬間をしばらく噛みしめたい。それから明日に集中するつもりだ」