レーシング・ポイントF1のランス・ストロールは、父親でチームオーナーであるローレンス・ストロールが自分を首にしたとしても“恨むことはない”と語る。カナダの大富豪であるローレンス・ストロールは、ジュニアカテゴリー時代からその資金力で息子ランス・ストロールを強力にバックアップ。2017年にウィリアムズのシートを購入してF1デビューさせた。
2018年にローレンス・ストロール率いるコンソーシアムは、フォース・インディアを買収して2019年からレーシング・ポイントとして再生。その時点からランス・ストロールはチームに移籍した。2019年はランス・ストロールにとってトリッキーなシーズンとなった。チームメイトのセルジオ・ペレスのパフォーマンスに匹敵することに苦労したが、F1ドイツGPで4位に入賞し、レーシング・ポイントとしてのベストフィニッシュを果たしている。そして、迎えた2020年。前年のタイトル獲得マシンであるメルセデスW10を再現したレーシング・ポイントRP20は、飛躍的にパフォーマンスを向上させ、ランス・ストロールは開幕5戦中4戦でポイントを獲得。F1ハンガリーGPではセルジオ・ペレスを上回る4位でフィニッシュした。チームは2021年からアストンマーティンF1へとブランド変更することが決まっており、フェラーリF1を離脱するセバスチャン・ベッテルの加入が広く噂されている。その場合、チームを追い出されるのはセルジオ・ペレスだと広く考えられている。だが、ローレンス・ストロールが自分の息子を解雇することを決断した場合、ランス・ストロールはどう感じるのだろうか?「C'est la vie(これが人生さ)。仕事上の関係と父親と息子の関係がある。彼がチームから僕を切り捨てたとしても、恨みはない…単なるビジネスであり、そういう流れになることもある」とランス・ストロールは Channel 4 に語った。「甘んじて受け、先に進み、くじけずに頑張っていくよ」「それが僕が彼とが築いてきたかなりおおらかな関係だ。素晴らしいケミストリーがあり、彼が感情を損ねることはなく、僕にスペースを与えてくれる」「彼はマシンを可能な限り速くし、すべての適切な人々をまとめるために、外さなければならない場合はそうする」「僕たちは何年もかけて素晴らしいチームを作ってきたいし、一緒にこの波に乗っている。僕たちは今、かなり良い波に乗っていると思う」