小林可夢偉は、オープニングラップの接触でリタイアを喫したF1インドGPの週末を振り返った。F1インドGPが初開催されたブッダ・インターナショナル・サーキットは全ドライバーにとって初めての経験。小林可夢偉の第一印象は“シンプルなレイアウト”だったと述べた。「木曜日にサーキットを1周歩いたコースの印象は、直線が結構長いのと、そこそこ中速コーナーが多くてあとはヘアピンで、とてもシンプルなレイアウトだなと思いましたね。でも、レイアウト以上に、路面がどれだけ滑るのかが気になっていました」
新しいサーキットということもあり、金曜の走り出しはまるでウェット路面のように滑っていたと小林可夢偉は語る。「金曜日のフリー走行は、午前中の最初の数ラップはほんとにウエット路面を走っているのかと思うぐらい滑ってましたね。とくにターン5から7にかけては、D1で走ったほうが面白いような気がしてました。とにかくすごく滑るんで、本当は頑張りたいのに頑張れないみたいな難しさがありました]「その先のターン8〜9は、縁石の外側にオレンジのソーセージ上のこぶがあるんですけど、あそこはどこまでコブかっていうのが見えないんですよ。それがちょっと危険だなっていうぐらいで、もうちょっと大きかったりしたら逆に見やすいんですけど、中途半端なソーセージだなと思ってました。ただコース自体は大きい問題点はないし、走っていて楽しかったです」「午後はインターバルの間に路面が悪くなったと思うぐらい、やっぱりグリップしなかった。とにかくソフトタイヤでも最後の周にベストタイムが出たりするから、とにかくタイヤをうまく温められるようにしないといけないと感じてました」土曜日の予選では、フェリペ・マッサが譲ってくれなかったこともあり、小林可夢偉はQ1で敗退して18番手に終わる。「土曜日のフリー走行では、タイヤのウオームアップが少しはよくなったかなと思ってたんですけど、予選は今年一番というぐらいグリップしなかった。もうちょっと早くコースインしてもっと周回することが必要だったかもしれない。結局最後のラップで勝負と思ってアタックに入ったら、マッサが目の前にコースインしてきて、それでもなんとかセクター1はベストタイムを更新していたんですけど、セクター2の最後のシケインで、中途半端なところにいて譲ってくれなかった。まあしょうがないですけれど、Q2の上位はいけるだろうと思っていたので残念でした」迎えた決勝。小林可夢偉はウィリアムズ勢に押し出され、コースに戻ったこところでティモ・グロック(ヴァージン)と衝突してリタイアに終わった。「決勝レースは新品のソフトでスタートして、そのまま30周ひっぱったところで、もう一度新品のソフトを履いて、最後の1周だけハードを履くという戦略を予定していました。スタートは良かったと思う。でもウィリアムズの同士討ちのとばっちりを食らって、さらにうしろからぶつけられて、何がなんだかわかりませんでした」「その後煙が出ているのが見えたので、タイヤがパンクしているせいだと思ったんですけど、実際にはクルマもひどいダメージを負っていたので、チームからクルマを止めるように指示が来ました」「僕たちがやっていることは決して悪くはないんですよね。こういう流れが悪いときは、もがいてもしょうがない。いまは本当に待つしかないです」
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