F1日本GPの予選で自己最高順位となる7番手を獲得した小林可夢偉は「チームに感謝しないといけませんね」とチームスタッフの仕事を称えた。鈴鹿サーキットで5戦ぶりに予選Q3に進出した小林可夢偉。だが、今シーズンは予選で上位グリッド獲得が見込めない中堅チームは決勝レースにタイヤを温存するために、走ってもタイヤの皮むき程度でアタックを行わないことが慣例化している。
小林可夢偉もQ3でその戦略を選択。他にもミハエル・シューマッハ(メルセデスGP)とロータス・ルノーGPの2台が同じ作戦をとった。そのため、小林可夢偉はタイム計測を行わなかったなかでのカーナンバー順で10番手で予選を終えた。だが、予選終了4時間後にFIAは正式な決勝グリッドを発表。小林可夢偉は7番手に浮上した。F1のレギュレーションでは、予選Q3でタイムを記録できなかった場合、1)予選タイムを記録しようと試みていたドライバー 2)計測ラップをスタートできなかったドライバー 3)時間中にピットを離れることができなかったドライバー の順でグリッド順位を決定するとしている。残り1分30秒近くにピットを離れて計測ラップに入らなかった他のドライバーとは異なり、小林可夢偉はセッション開始早々にコースに出ており、最終的にピットに入りタイムは記録しなかったものの、一度フィニッシュラインを横切り計測ラップには入っていた。Q3での走行プランはすべてチームの判断に任せたという小林可夢偉は「チームの“裏技”がうまくいった。チームから、とりあえず走って、帰ってこいと言われて帰ってきただけです」と規約を知り尽くしたチームのお手柄とも言える7番グリッド獲得に感謝しつつ、「決勝に集中したい」と気合を入れた。関連:・小林可夢偉、7番手スタートに繰り上げ (F1日本GP)・ザウバー:小林可夢偉、Q3進出で10番手 (F1日本GP予選)