小林可夢偉が、F1ハンガリーGPのレース週末を振り返った。「ブダペストに来る前に一度スイスのファクトリーに行ったので、連戦の間はなんだか毎日空港に通ってるみたいでしたね」と2週連続での開催となったグランプリを小林可夢偉は振り返る。「ハンガロリンクは直線が短くて、コーナーばかりのイメージで、例年気温が高くてタイヤに厳しいと言われてるんですけど、今年は初日から天気が悪くて、ちょっと例年とは違う方向にいくかなと思ってました」
「雨なら雨、晴れなら晴れだと良いけど、降ったりやんだりするのが一番大変なんです。ともかく夏休み前にしっかりポイント獲って帰ることが大事だと思ってたんで、非常に残念なレースになってしまいました」「金曜日の走りはじめの感触としては、ニュルよりは悪くないかなという感じでした。オプションを履くときにちょっとアグレッシブにフロントウイングを変更してみたりして、タイムはそんなに不安定ではなかったんですけど、クルマのバランスがまだまだなのか、タイヤの使い方がうまくいってないのか、見極めるのが難しかった。もともとこのクルマは、中低速のコースでは上から押し付ける力が少ないことも、ちょっと難しくしていたのかもしれません」迎えた土曜日。小林可夢偉はQ2で敗退し、13番手で予選を終えた。「土曜日は金曜よりも天候が良くなって、路面温度も上がってクルマのバランスも変わったんですが、それに合わせてさらにバランスを取って予選ではクルマのフィーリングはすごく良くなっていました。ただ、Q2の最後のラップではタイヤが1周もたなかった。セクター1は速かったんですけど、2から3にかけてはリアタイヤの温度が完全に上がりすぎちゃっていて、これは予想外でしたね。今年初めて経験した症状で、いい勉強になりました。もともとQ3に行けるかなと思っていたので、Q3にいったら走らないでおこうとチームと話していたんですけど、チームメイトにとられてしまいましたね。ただ、今回あのタイヤの状況ではあとコンマ3は無理だったと思います」「決勝レースは、前がメルセデスばっかりだし、どうやって戦おうかなと思ってました。ウエットで結構トリッキーな路面でしたが、スタートがうまくいって1周目に10番手まで上がったし、インターミディエイトのペースもよかった。その後プライムタイヤに履き替えてからのペースもまずまずだったんで、ポイントは獲れるだろうと思ってました。でも段々と流れがおかしくなった。オプションタイヤに履き替える2回目のピットストップで遅れて、そのあと隊列の後ろを走ることになったし、僕自身もう1回タイヤを履き替えると思っていたんですけど、なかなか呼ばれなかった」「終盤に雨が降ってきたとき、チームはすぐにインターに変えようと無線で言ってきたんですけど、僕が大丈夫だといってステイアウトしたんです。それで4番手までポジションを上げたんですけど、その後タイヤを履き替えるタイミングを逃してしまいました。さすがにあれだけ長く走ったスーパーソフトタイヤではどうすることも出来ませんでした。もしインターに履き替えていたらもっと状況は悪かったかもしれませんけど、とにかく次のレースでは今週の経験をきちんと活かして入賞したいと思います」