マックス・フェルスタッペンのレッドブル離脱の可能性が取り沙汰される中、その影響を最も受ける存在のひとりとしてアイザック・ハジャーに注目が集まっている。フェルスタッペンがマクラーレン移籍や休養、さらにはF1引退まで噂される状況となる一方で、現在レッドブルで急成長を見せるハジャーにとっては、チーム内で主役へと躍り出る絶好の機会になる可能性がある。
フェルスタッペン離脱なら最大の恩恵はハジャー?F1 Oversteerは、フェルスタッペンがレッドブルを離れた場合、チームはもちろんF1全体にとっても大きな損失になるとしながらも、「静かに喜ぶ人物がいるとすれば、それはアイザック・ハジャーだ」と伝えている。2026年シーズン、ハジャーはフェルスタッペンのチームメイトとして健闘を続けている。予選ではすでに3回フェルスタッペンを上回り、平均予選タイム差も0.241秒にとどまるなど、歴代のレッドブルのチームメイトと比較しても高い競争力を示している。また、ここまでチーム獲得ポイントの42%以上をハジャーが稼いでいる一方、昨年の角田裕毅はシーズンを通してチームポイントの6.7%しか獲得できなかったことも紹介されている。しかし、ハジャーがフェルスタッペンを上回るたびに話題となるのは、ハジャーの活躍ではなく「フェルスタッペンに何が起きたのか」という点だ。シルバーストン予選でハジャーが5番手、フェルスタッペンが7番手だった際も、注目はフェルスタッペンの不調に集まり、ハジャーの走りは十分に評価されなかった。そのため同メディアは、フェルスタッペンがチームの絶対的中心である限り、ハジャーの実力は正当に評価されにくい状況が続くと指摘している。本人は「プレッシャーはむしろ少ない」一方で、当のハジャー本人はフェルスタッペンとのコンビを前向きに捉えている。スペイン紙『Diario AS』のインタビューでは、4度のワールドチャンピオンをチームメイトに持つことについて、周囲が考えるほど大きなプレッシャーは感じていないと語った。「素晴らしいことだよ。世界最高のドライバーと自分を比較できるし、その違いをデータで確認できるんだ」「本当に印象的だ。限界まで自分を追い込み、今まで想像もしなかったラップタイムを見つけなければならない。正直、信じられないくらい素晴らしい経験だ」さらに、フェルスタッペンと比較され続けることについては、次のように説明している。「むしろプレッシャーは少ないと思う。紙の上では世界最高のドライバーの隣にいるわけだからね」「だから、自分がどんな結果を出してもある程度は予想されている。でも、それで満足するつもりはない。できるだけ彼に近づいて、自分の価値を証明したい」「自分にはその才能もスピードもあると思っている。だから自分自身にはプレッシャーをかけているけど、周囲からのプレッシャーはあまり感じない」フェルスタッペンのデータは「使わない方が愚か」ハジャーはフェルスタッペンから学べる環境も最大限に活用している。レースウイーク中はフェルスタッペンのデータを確認しており、それを参考にすることを隠そうとはしていない。「前に進みたいなら、周囲で何が起きているかを知らなければならない。もう1台のマシンが何をしているのか、速いのかどうかも把握する必要がある」「もちろん、隣に4度のワールドチャンピオンがいて、それを活用しないなら愚かなことだ」フェルスタッペンから直接学びながら実力を磨いている現在の環境は、ハジャーにとって大きな財産となっている。一方で、もしフェルスタッペンがレッドブルを去れば、ハジャーは「若きエース」としてチーム再建の中心に据えられる可能性が高まる。フェルスタッペンの存在は最高の教材であると同時に、ハジャーが主役になれない最大の理由でもある。今後のフェルスタッペンの去就は、レッドブルだけでなくアイザック・ハジャーのキャリアにも大きな転機をもたらすことになりそうだ。【関連】・レッドブルF1が警戒 マックス・フェルスタッペン電撃引退なら後継不在