インディカーで最も成功を収めたドライバーの一人であるスコット・ディクソンは、F1で走らなかったことに後悔はないと語る。スコット・ディクソン(38歳)は、2018年のインディカーで自身5回目のチャンピオンを獲得。同シリーズで7回のタイトルを獲得したA.J.フォイトに次ぐ、歴代2位のタイトル獲得数となった。
また、スコット・ディクソンの通算44勝は、A.J.フォイト(67勝)、マリオ・アンドレッティ(52勝)に次ぐ、歴代3位の勝利数となる。2000年、スコット・ディクソンには、1984年のマーク・サックウェル以来のニュージーランド人F1ドライバーになるう大きな希望があった。2001年には、当時シングルシーターでF1に次ぐディヴィジョンと見なされていたチャンプカーに転向。しかし、本格的なチャンスはインディカーで最初のタイトルを獲得するまで訪れなかった。翌年の2014年にディクソンはBMWウィリアムズのF1マシンをテストしている。「僕たちはウィリアムズと良いテストをしたけど、ちょっと居心地が悪い時間だったね」とスコット・ディクソンは Stuff NZ にコメント。「初めてインディカーのチャンピオンを獲得したばかりだった。僕たちはフルタイムで走っていたし、契約的にもチームとは何かあるようには見えなかった。彼らはすでに他のドライバーをラインナップしていたしね」「1年で僕たちがやっているテストドライブのひとつだった。その世界で永遠に迷子になるか、もしくはチャンピオンを獲得したばかりの場所で本当に本当に楽しいと思うことをやっていくかの問題だった」スコット・ディクソンと彼のチームは、現役インディカーチャンピオンからF1のリザーブドライバーになることは後退だと見なした。「まったく後悔はない。僕たちのポジション、僕たちがやってきたことに後悔していないのは間違いない」とスコット・ディクソンは付け加えた。スコット・ディクソンは、その後の15年間でさらに4回のインディカーチャンピオンを獲得しており、F1でも十分に活躍できたと考える者は多い。チップ・ガナッシでチームを組んだ元F1ドライバーのマックス・チルトンは「彼は世界最高のドライバーのひとりだと思う。F1マシンで張り合うことができただろう」とコメント。米国のウェブサイト Autoextremist の編集者ピーター・デロレンゾは、スコット・ディウソンがF1に転向していればF1ワールドチャンピオンになれていただろうと考えている。「彼はF1でチャンピオンになっていたか? 彼がそれを追求していれば間違いなくなっていただろう」とコメント。「だが、彼がインディカーでレースをしていることを嬉しく思う。レースの歴史のなかで最高のドライバーの一人を毎年見ることができているんだからね」38歳のスコット・ディクソンだが、モーターレーシングを引退するまでにA.J.フォイトの7回目のタイトルを獲得するチャンスはまだ残されている。
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