アキュラがIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権におけるGTPプログラムの将来について、体制見直しに踏み込んでいることが明らかになった。ワークス活動終了の可能性が報じられる一方で、2027年以降の参戦形態は最終決定に至っておらず、再評価が進められている段階にある。複数の報道によると、現在のマイヤー・シャンク・レーシングを軸としたワークス体制は転換点を迎えており、単純な撤退ではなく「体制変更」を伴う方向性が検討されているという。
ワークス終了観測と内部調整の進展Sportscar365は、アキュラが少なくともフルワークス参戦を2026年シーズン限りで終了する見通しだと報じている。内部ではすでに数週間前に決定が下され、GTPドライバーにも通達済みとされるほか、ホンダ・レーシング・コーポレーションUSAのエンジニアの一部は別プロジェクトへ配置転換されたとも伝えられている。正式発表は早ければ来週にも行われる可能性がある。ただし、同報道でもカスタマーチームによるARX-06の継続参戦は選択肢として残されているとされ、完全撤退ではない余地が示されている。RACER:撤退ではなく体制転換の可能性一方、RACERはより慎重な見方を示している。アキュラはDPiとGTPを通じてIMSAトップカテゴリーで9シーズンにわたるワークス活動を展開してきたが、10年目となる2027年については、その継続可否を含めた再評価が行われているという。背景には世界的な自動車販売の状況や、電動化計画の見直しに伴うコスト負担の増大があるとされる。そのうえで、現行のARX-06ワークスプログラムを一時停止するのではなく、別チームへ運営主体を移し、2027年以降はそのチームが資金面の負担をより担う形へ移行するシナリオも検討されていると伝えられている。「2027年は未決定」と公式コメントロングビーチでRACERの取材に応じたブランド関係者は、現時点での決定を否定している。「2027年のプログラムについては何も決定していない。決定が下されれば共有する」このコメントは、ワークス撤退報道と矛盾するものではなく、最終判断がまだ下されていないことを示すものとみられる。MSRとの関係と今後の焦点現在のGTPプログラムは、マイヤー・シャンク・レーシングが運営し、HRC USが技術面を主導する体制で構築されている。93号車はMSRが準備を担いながら、HRCのエンジニアと戦略チームがパフォーマンス運用を主導する形が取られている。さらにMSRは、2028年導入予定のホンダのワークス・インディカー参戦プロジェクトでも中心的役割を担う予定であり、新たな体制構築に向けたリソース拡大が進められている。この動きは、IMSAプログラムの再編とも無関係ではなく、アキュラのモータースポーツ戦略全体の再設計の一環として位置付けられる可能性がある。現時点では、ワークス撤退か体制変更かは最終的に確定していない。ただし複数の情報を総合すると、アキュラのGTPプログラムが大きな転換点にあることは間違いなく、2027年に向けた決断が注目される。