FIAはF1ハンガリーGPフリー走行1回目で発生したマックス・フェルスタッペンとカルロス・サインツJr.のインシデントについて審議を行い、フェルスタッペンには処分を科さず、サインツJr.に警告(Warning)を与える裁定を下した。問題となったのはターン12進入での場面だ。アタックラップ中だったフェルスタッペンが、レーシングライン上を低速で走行していたサインツJr.に接近。衝突を避けるため右へ回避することを余儀なくされ、両者はセッション後にスチュワードへ召喚された。
サインツJr.「無線トラブルで警告を聞けなかった」審議の中でサインツJr.は、無線ケーブルが外れていたため、後方からフェルスタッペンが接近しているというレースエンジニアからの警告を受信できなかったと説明した。FIAの裁定文書によると、ターン12へ向かうストレートで55号車(サインツJr.)はレーシングライン上を走行し、後方からアタックラップ中の3号車(フェルスタッペン)が接近する中で早めにブレーキングを開始。フェルスタッペンは衝突を避けるため右側へ回避しなければならなかった。チーム無線にはエンジニアが複数回にわたって後方車両の接近を伝えていた記録が残っていたが、サインツJr.は無線ケーブルの不具合によってそれらのメッセージを聞くことができなかったという。サインツJr.は自身がアタックラップへ向けてブレーキを温める準備をしていたため、通常より早いタイミングで減速したと説明。一方、フェルスタッペンは「レーシングライン上をあれほど低速で走っているとは予想していなかった」と語ったものの、「危険な状況だったとは思わない」と証言した。FIA「レーシングラインでのブレーキウォームアップは不適切」スチュワードはサインツJr.が無線トラブルに見舞われていたことは認めた一方、そのような状況だからこそチームからの警告を受けられないことを考慮し、レーシングライン上でブレーキウォームアップを行うべきではなかったと判断した。裁定では「55号車のドライバーはチームからの警告を受けられない状況であった以上、レーシングライン上でブレーキを温める行為は避けるべきだった。その結果として3号車の走行を妨害した」と結論付けている。ただし、このインシデントはフリー走行中の出来事であり、実際にフェルスタッペンを危険な状況へ追い込んだわけではないことを考慮し、ペナルティポイントやグリッド降格ではなく、警告処分にとどめる裁定となった。今回の裁定により、フェルスタッペンは一切の処分を受けず、サインツJr.のみが公式警告を受ける結果となった。
全文を読む