2025年F1第14戦ハンガリーGP木曜会見「パート2」には、リアム・ローソン(レーシングブルズ)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、ランス・ストロール(アストンマーティン)が出席。ルクレールはバスールとの長期契約を歓迎し、各ドライバーはシーズン前半戦を振り返るとともに、後半に向けた展望と開発への関与について語った。また、視界不良時のレース判断、カルチャー改革、フェラーリの内部体制、2026年新規則への取り組みなど、多岐にわたる話題が交わされた。
終盤にはフェルナンド・アロンソの発言を受けて、チャンピオン争い外のドライバーのモチベーションについても意見が問われた。Q:ルクレール選手、今朝大きなニュースがありました。フレデリック・バスール代表がフェラーリと長期契約を結びました。この件についてどう思いますか?シャルル・ルクレール:本当にうれしいよ。サプライズというほどじゃないけど、やっぱりうれしい。ここ1か月くらい、いろいろ噂が飛び交っていたからね。公式に発表されたことが何より大事だし、とても良いニュースだと思ってる。Q:あなたはフレッド以前からチームにいますが、彼がこの30か月でフェラーリにもたらしたものは?ルクレール:他の時代と比較するつもりはないけど、フレッドは本当に素晴らしいビジョンを持っている。フェラーリで働く上で特に難しいのは、感情が日々の仕事にすごく関わってくること。イタリア人は本当に情熱的で、そこがフェラーリの特別なところでもあるけど、フレッドはその感情をうまく切り離して、どんなに外野が騒がしくても冷静にチームの現状を見極められる。それは本当に大事なことなんだ。あとは、ファクトリーの一人一人から最大限の力を引き出すのが本当にうまい。全部が組み合わさると、大きな差になる。Q:スパでは表彰台も獲得しました。今のマシンで安定して表彰台争いができると感じていますか?ルクレール:結果だけ見ればそう言えるね。この6戦で4回表彰台に上がってる。でも今の段階で「グリッド上で2番目に強いチームだ」とまでは言えないと思ってる。とはいえ、その方向に向かって前進はできているし、最近のアップグレードも前のチームとの差を詰める助けになってる。ただ、今週末に関しては正直分からない。僕にとってはこのブダペストが今季で一番苦手なサーキットだからね。今回はそのジンクスを打ち破りたい。Q:なぜハンガロリンクが苦手なのでしょうか?ルクレール:分からないんだよ。分かってたら対処できるんだけど。これまでここではあまり成功したことがない。たぶん僕のドライビングスタイルと合ってないんだと思う。ほかのサーキットよりも努力が必要な場所だけど、それはそれでいいと思ってる。Q:モナコではあれだけ強いのに、「壁のないモナコ」とも言われるこのコースが苦手というのは不思議ですね?ルクレール:もしかしたら「壁」がないのが原因かもね(笑)。でも正直、理由は分からない。それでも良い週末にできる自信はあるよ。どうなるか見てみよう。Q:ランス選手、ここでシーズン前半戦を振り返っていただけますか?13戦を終えて、3度のポイント獲得がありましたが、全体としてどんな印象でしょうか?ランス・ストロール:僕たちは自分たちが望むほど競争力がある状態じゃない、それは間違いないよ。チームとしてはもっと前のポジションで戦いたいし、毎週末もっと多くのポイントを取りたい。スパは僕たちにとって厳しい週末だった。単純に速さが足りなかった。今もシルバーストーンのファクトリーでは、マシンを速くするための開発が続けられてる。楽しいレースもあったし、ウェットのレースでチャンスを活かしてポイントを取れたのは良かったけど、もっと速くなりたい。Q:やはり、シルバーストンのような例外的なレースやウェットレースが、今のチームにとってのチャンスになると思いますか?ストロール:現時点では、そう感じるね。ドライの通常の週末でも、コースがマシンにすごく合っていて、すべてを最大限に引き出せれば1〜2ポイント取れるかもしれない。でも大抵の場合、今の僕らが何かを掴むには、そういう波乱含みの週末が必要になる。Q:マシンのパフォーマンスについて教えてください。スパでは新しいフロントウイングを投入しました。他にもアップデートがありましたが、ハンガロリンクはスパよりもパッケージに合うと思いますか?ストロール:分からないけど、そうであってほしいね。様子を見てみよう。Q:リアム選手、RBのアラン・パーメイン代表は、スパでのあなたのレースを「ほぼ完璧だった」と評しました。マシンの中ではどう感じていましたか?リアム・ローソン:正直に言えば、完璧だとは感じてなかった。ああいうコンディションではすごく難しいんだ。路面が変化してる中で、他のドライバーがスリックタイヤに履き替え始めたとき、僕の感覚ではまだ結構濡れてると感じてた。実際、僕たちはかなり早い段階でスリックに替えたんだけど、もしそのタイミングで僕に意見を聞かれてたら、「まだ早い」って言ってたと思う。それでもああいう展開の中ではうまくチャンスを活かせたし、最近はクルマの調子もすごくいい。どのサーキットでもフリー走行から感触が良くて、大きな問題もなかった。でも今は本当に僅差なんだ。スパの予選でも、2分近いラップタイムの中で、1〜2チームが0.1秒差で並んでるのを見ると、すごく拮抗してると感じるよ。Q:日曜のレースは、今年の中でも最も完成度の高い週末だったと思いますか?ローソン:どちらかというと、オーストリアの方が完璧だったと思う。予選も最大限に引き出せたし、決勝もそうだった。スパはクルマが速かったけど、予選は完璧じゃなかったし、決勝で取り返せた感じ。でも最近は全体的に安定してきていると思う。ただ、それでも2戦うまくいったくらいじゃ足りない。目標があるなら、毎週末こういう結果を出さなきゃいけない。Q:サマーブレイクのこのタイミングで、ここまでの2025年シーズンを振り返ると?ローソン:本当に忙しかった。とにかく慌ただしくて、特にシーズン序盤は思ってもみなかった展開の連続だった。最初はかなり不安定だったけど、今はだいぶ落ち着いてきたと思う。シーズンを通してスピードはあったし、ようやくそれが結果として現れるようになってきたのはうれしい。でも全体としては、もっとこういうレースを増やしていかないといけない。前半戦で2〜3戦良かっただけじゃ足りない。これからの後半戦では、週末ごとに細かい部分での積み重ねが結果に大きく影響する。だから毎週末、すべてを引き出すことに集中したい。記者か...
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