ホンダは、四輪車の世界生産累計1億台を達成した。四輪車の生産は、1963年に当時の埼玉製作所で生産開始したホンダ初の市販モデルとなる軽トラック「T360」から始まり、同じ年に静岡県・浜松製作所では小型スポーツカー「S500」の生産を開始した。その後、本格的に四輪車の生産に取り組むべく、それまでに培った生産技術やノウハウを用いて、1964年には埼玉県狭山市にホンダ初の四輪車専用工場である狭山製作所を建設し、小型スポーツカー「S600」の生産を開始した。
以降、1967年に生産を開始したホンダ初の軽乗用車「N360」をはじめ、近年では「シビック」、「アコード」、「CR-V」、「フィット」などグローバルモデルや、販売地域の特性に合わせた地域専用モデルなど、豊富なモデルラインアップにより生産台数を伸ばしてきた。また、創業当時から国際化を意識して事業を展開してきたホンダは、1969年に台湾の現地企業と技術提携を結び初の海外生産モデルとして小型乗用車「N600」と軽トラック「TN360」の生産を開始した。さらに国際競争力を高めるべく単独進出を図り、1982年に米国・オハイオ州でホンダ初の現地法人による四輪車生産としてアコードの生産を開始。これは日本の自動車メーカーとして初めて米国で生産する乗用車となった。その後も「需要のある所で生産する」という考えのもと、世界中のお客様のニーズに合う商品をタイムリーに供給することを目指し、アジア、欧州、南米、中国など世界各地に四輪車の生産拠点を展開してきた。現在は、全世界18の国と地域にある34の四輪車生産拠点を活用し、地域間で相互補完を図れるフレキシブルな生産体制を構築してきた。これらの取り組みにより、四輪車の生産開始から54年目の2016年9月に1億台を達成し、二輪車と汎用製品を合わせると、ホンダの世界生産累計台数は5億6000万台を超えます。八郷 隆弘 (ホンダ 代表取締役社長 社長執行役員)「全世界のお客様に支えられ、1億台の四輪車をお届けすることができました。『人々の生活の役に立ちたい』、『操る喜びを追求したい』という創業者の想いは今日までHondaのクルマづくりの原点として引き継がれています。今後も次の1億人のお客様との出会いを目指し、より魅力ある商品をお届けしてまいります」